こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
3月3日は過ぎましたが旧暦の三月三日は3月26日になります。
地域によっては旧暦で行なっている場所もあるでしょうから、情報で疲れた方には古くからの風習に一瞬目を向けることによって視点を変えるのも良いのではないでしょうか。
雛祭りには様々な風習がありますが、雛壇は非常に面白い構造になっています。
全体の事は以前書いたので、今回は細かいパーツを見ていきます。
先ずはお雛様の手にある「扇」です。
決まりがどこまであるのかわかりませんが、基本は松が中央に描かれて、桃や梅や桜が描かれるケースと、松竹梅の様な図柄もあります。
この扇は古来からあるもので「檜扇(ひおうぎ)」と言われます。
檜など木製で、もともとは8枚の板を組み合わせて作っていたものです。
中国から始まっているものなので、私の想像では、八卦を隠喩しているように考えています。
扇=奥義?なんて感じで。
現在のお雛様は12枚のケースが多い様ではありますが。
因みに扇子は10本の骨組みで出来ているのが基本系とか。
雛祭りで定番ながらよく分からないものの中で面白いのが「菱餅(ひしもち)」ですね。
菱餅はいろんな言われがある様です。
よく言われるのが、植物の「ヒシ」の実です。
水生植物の実になります。下の絵の黒い塊の所です。
形が菱形になっています。
余談デスが、近縁種のオニビシなどは忍者が使った「撒菱(まきびし)」などとも言われるものです。
菱の繁殖力の強さから、子宝に恵まれる様にと願いが込められたとか。
3種の色もいくつか意味が込められてもいる様ですね。
厄を払い、薬になり、解毒、健康祈願など。
菱形は家紋や紋様にも使われ、昔の方々には重要な意味があったのは感じます。
また、日本ではありませんが、トランプのダイヤが菱形として思いつきます。
三菱などの菱形はダイヤで表現される事がありますね。
下の図はイメージ図なので正確ではありませんが参考に。


ダイヤには「昼・夏・お金・貨幣・商人」などを象徴しています。
これらを見ると、商社など古くからある会社が菱形を使う理由がなんとなくわかりますね。
日本の古来に菱形にお金や豊かさのイメージがあったかどうかはわかりませんが、結果的には栄えて欲しい!という願いがあるのですね。
でも思白い、日本は節句など大事な行事には決まって「餅」が振る舞われます。
正月の鏡餅、上巳(桃)の節句の菱餅、端午の節句の粽(ちまき)や柏餅、七夕の索餅(さくへい)など
それぞれに意味があり、季節感だけではなく餅を口にする事で現実化する意味があるのでしょう。
ここで季節感も感じながら花の話。
初春〜仲春にかけてのこの時期は梅花が古くて新しい私たちの話題でもありました。
令和の出典と言われる旅人の「梅花歌三十二首」の序文
「時に、初春の令月にして、気淑く風和ぎ、
梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫ず・・・」
もう少しで1年になるんですね。
桜が楽しみな時期ではありますが、初春の名残の梅を思いながら本日の満月へ想いを馳せてみるのは如何でしょうか?
今回はとりとめもない話でしたが、同じ見えないものでも、自分の五感を通して
今回のテーマ「お雛様」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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筆者:丸山 泰弘
薬剤師、カラダ・キュレーター
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CS60(CS60目黒)
カラダ・キュレーション(CS60)
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@taneyakumaru