薬剤師が語る 生活のタネ

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天下泰平は内から生まれる <易経 「地天泰」> 平成からの変化を前に

こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです

今日も私見たっぷりのタネをお届けします。

 

 

冬至や年末に至って、来年の過ごし方について考える事が多くなり、希望もあるし不安もあるしと、いろんな感情が渦巻くのは私だけではないのではないでしょうか?

医療現場からみても、一人一人の年越しの心配事や不安を解消して安心して平和な正月を過ごしたいと、師走の中駆け込んでくる方々が多くなっていますね。

 

 

それらを受けて今回のテーマは易経の11番目「地天泰」から来年を視野に入れて私なりに「平和」とは何だろう?という足掛かりにしてみたいと思います。

 

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以前ご紹介した来年の私のカラダ的予測にも上げたキーワード

「内側」「レジリエンス

これを持って2019年の「平和」を考えたとき、

今回の「地天泰」はヒントを与えてくれます。

taneya.hateblo.jp

 

「泰」は私の名前(泰弘)の一字で、これを「弘む」との願いがあるのか?なんて少し思い入れのあるものでもあるので個人的には意識してしまいます。

なのでかなり個人的思い込みが入ってしまいます〔笑〕

 

 

地天泰は立春の旧暦では新年を表すものでもあります。

ちょうど明日22日は太陽を基軸にすると新年でもあります。

この辺はいろんな文化が入り組んでしまうので、「地天泰」の内容に入っていきますね。

 


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この「地天泰」を占いサイトなどで見ると

、順調・万事安泰などと表現されていい状態とかたずけられてしまうのですが、よく眺めてみるとまた違った側面が見えてきます。

 

地天泰の解説分の一部ですが

彖伝・タンデン(原文と書き下し)

内陽而外陰、内健而外順、内君子而外小人、

内陽にして外陰なり、内健(すこや)かにして外順(したが)う、内君子にして外小人なり、

と解説されてます。

 

上の図と合わせて見ると、「内」は陽で天で上昇し、「外」は陰で地で下降する

これがお互いに調和して融合する姿を現しています。

また、内側は剛健にして、外側は順応する姿とも言えます。

 

この姿をみて天下泰平というそうです。 

 

ここに2019年の「内側」と「レジリエンス」というキーワードと重ねてみて下さい。

自分の内側にはレジリエンスとして強くたくましく状況を受け止め、外側には自らを開いて順応する姿が必要になってくることそのままです。

 

更に「地天泰」は平和の象徴とも言えますが、

平和ボケを許さず、変化を求められます。

平成という時代のように「平らかに成る」のはただ均されるのではなく、動的平衡しながら揺れ動きながら、一歩引いてみたら平らに見えるということではないのでしょうか。

 

「地天泰」の解説の中盤に以下の様な部分があります。

 

九三、无平不陂、无往不復、艱貞无咎、勿恤其孚于食有福、

九三、平かなるものとして陂(かたむ)かざることなく、往(さ)るものとして復(かえ)らざることなし、艱しとて貞しければ咎(とが)无(な)し、其の孚(まこと)を恤(うれ)うる勿(なか)れ、食に于けるがごとく、おわりには福有らん、

 

平らなものはいずれ傾く!

この世は時間が常に流れ続けているので「諸行無常」です。

一時たりとも同じ瞬間はありません。

外見の安泰というのは、内側の否定(内省)をする姿勢の中でレジリエンスが機能して一歩ずつ進みながらも、変化の渦を発生することから生まれるのではないでしょうか。

才能や気力をあぐらをかかず研鑽しなければ単なる平和ボケから一気に解離の状況を生み出してしまいます。

 

以前読んだ本の中に面白い「地天泰」に関係した記述がありました。

運命を開く 易経の知恵

ヨーロッパの貴族のエチケットの基本は・・・内側は剛毅でも、外側は女性のごとく、ハイハイと従順で行くということなんです。

イギリスの紳士は、事にあたっては剛毅、習慣や外見においてはスイート。外側は女々しいほどに大人しいようですが、やろうと思ったことは頑強にやるんです。・・・これはイエズス会のモットーでした。

渡辺氏の言葉より

 

平和というものは外部に求めるものではなく、内側の姿勢があってこそ生まれと考えられます。

 

 

地に足を着けて、外に対しては一歩踏み出し、寛容さが重要な要素のようですね。

 

カラダ的にみると肉体は新陳代謝と芯を強化しながらも柔軟な動きを実現したいですね。

内側の精神としてみた時は、レジリエンスを実現する寛容(柔軟さ)と剛毅の動的平衡と外部へのオープンな姿勢ですね。

 

動かない水は腐るように、内なる世界に埋没せず、常に流動しながら、外から入ってきたものが溶けて融合していく姿に、愛と平和の一つの要素として見えてきそうですね。

 

見る角度によって表現が変わってきますが、冬至にこそ「地天泰」から2019年のを改めて考えてみたいですね。

 

平らかに成る「平成」から次の時代への一歩踏み出し新たな世界へ


今回のテーマ「地天泰」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。


タネ屋のマル

 

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丸山  泰弘

薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

 

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