こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
今回のカラダ予報は長期予報的に考えてみました。
一年間なので、時代背景や社会環境などが大きく影響してくるものですので、視野を少し広げて見て参ります。
- カラダ予報2019年キーワード
- 2019年の年回り
- 2017年〜2019年のトランジション(変換点)と社会背景
- 日本の歴史的モノサシ「天皇制と元号」
- 古典的モノサシ「陰陽五行思想」
- カラダ予報
- ライフスタイル
- 2019年の食の在り方
- 生き方・在り方が問われる時期
カラダ予報2019年キーワード
来年2019年のカラダ的なキーワードは下の5つのものになると考えてます。
「ねじれ」「内側」「レジリエンス」「問題」「一旦停止(間)」
これは多様な背景と重なりリンクしてくるものです。
このキーワードを一つずつ解説するより周辺との関連から徐々に解説して参ります。
そのため今回はボリュームがありますが、是非最後までお付き合い頂ければ幸いです。
2019年の年回り
来年の年回りを元号と共に私達がよく使う干支と占いなどでよく登場する方位学から昨年からの流れを見てみましょう。
今回のカラダ予報はここからもヒントを得ながら考えてみます。
2017年〜2019年のトランジション(変換点)と社会背景
2017年〜2019年は以前から時代の転換点の3年間と言われてきています。
私は季節の変わり目や人生の節目と重ねてトランジッションポイントと考えています。
変化は意識していないと感じないかもしれませんが、出来事を振り返ってみるとやはり変化は大きいと言えそうです。
簡単ですが記憶にもある転換点に関係しそうな出来事をあげてみます。
2016年
8月 天皇陛下:退位の意向表明
2017年
1月 ドナルド・トランプが第45代アメリカ合衆国大統領就任
4月 米中首脳会談
5月 文在寅:韓国大統領就任
6月 天皇陛下:退位の可決
7月 都民ファーストの会圧勝
製造業のデータ改ざん問題続出(古くからの大企業の低迷)
相撲業界トラブル
2018年
スポーツ界で組織問題続出(古い体制への反発)
中央省庁不正問題続出
台風被害(水害・土砂崩れ)
10月 第4次安倍内閣発足
つい最近のアメリカの中間選挙結果は来年の社会現象の象徴的な出来事だった様に感じます。この理由はこの後のからの項目で具体的に考えていきます。
この結果のねじれが民主主義の原理でもありますが、一方で停滞感をつくる可能性もはらんでいますね。
また歴史の転換点には振り返るとトリックスターが現れると以前書きましたが、個人的な見解ではトランプ大統領はまさしく時代のトリックスターと後世で言われるのではないかと感じています。
トリックスター
とりっくすたー
trickster
世界各地の神話や民話に登場するいたずら者。道化の神話的形象といえるが、これはたとえば、西アフリカにおけるいたずら者の神や、アフリカ全土で語られる野兎(のうさぎ)や蜘蛛(くも)、亀(かめ)といった動物であったりする。北米インディアンの神話においても、コヨーテやワタリガラスなどの動物になったり、人間の姿をとったりしている。彼らには共通して、機知、機転、狡猾(こうかつ)さ、気まぐれ、悪ふざけなどの性格がみられる。また、この世に混乱と破壊を引き起こすと同時に、しばしば混乱のなかから未知の文化要素を生み出し、破壊のあとにふたたび新しい秩序をもたらすという文化英雄的役割も果たしている。
こうした特徴は、ギリシア神話の商売と競技の守護神で、霊魂を冥界(めいかい)に案内するヘルメスや、日本神話の素戔嗚尊(すさのおのみこと)などにも認められる。トリックスターは、神と人間、天と地、秩序と混沌(こんとん)、自然と文化の間を行き来し、その境界で活躍する両義的存在となっている。心理学者のユングはトリックスターを「未分化な人間の意識の模写」と考えたが、フランスの人類学者レビ(レヴィ)・ストロースは「人間が世界を把握するために用いる基本的カテゴリーの対立を仲介し、世界についての統一的認識を与えるもの」と説明している。[加藤 泰]
『山口昌男著『道化の民俗学』(1975・新潮社)』日本大百科全書(ニッポニカ)より引用
日本の歴史的モノサシ「天皇制と元号」
私たちの日常に深く根ざしている元号、今では「平成」ですが、天皇制があるからなのはご存知のとうりです。戸籍制度もまだ天皇制が基準ですね。
「明治」「大正」「昭和」は天皇自ら定めるものでした。天皇の在り方が戦後変わりましたが慣習的に残され元号「平成」は内閣によって定められています。現在の退位と即位の関係も内閣が定めていく状態になります。
背景が多少変わっても、元号は世相を反映すると言われてきています。
個人的にもこの30年はまさしく「平成」だったなと改めて感じています。
「平成」は平和になるという意味が含まれていると言いますが、
事象的には、「平らに成る」と時代だったのではないのでしょうか?
「平成」はバブル崩壊から始まり「失われた10年」いや「失われた30年」などとメディアでは表現される様な状況で、それまでのレバレッジ(差)を作ることから利益を生み出す経済で社会が前進してきた栄光が過去のものとなり、縦社会の利益優先の価値観の軸が崩れて、組織よりも個人の人格や関係性にフォーカスが行き、個人情報保護や人権へ意識が向かってきましたね。
この20年はインターネットやPC・携帯・スマートフォンの普及と共に情報化社会いなり、いつでも情報にアクセス出来るようになりました。
少し前ですがグローバル化と共に「フラット化」や「リキッド化」などという表現が出てきていましたね。
高度成長の枠組みが一旦外れて、学歴社会・年功序列・男女差・伝統という縦の社会構造・システムが崩壊、そして一旦平らに均され、軸が横軸にシフトし「個」にフォーカスされる状態になった30年とも言えそうですね。
しかし、個にフォーカスされるだけでは「リキッド化」ともいう様に流動的で常に波の様に揺らぐ状態ですので、次の年号が制定される場合、新たな縦軸になるものが生まれ、揺れながらも新しい縦軸に横糸が織り込まれるがごとく社会が再構築されていくのでしょうか?
今上天皇最期の3年間が時代の転換点と重なっているのは興味深いですね。
また、日本国憲法の発布から考えると、今上天皇は4代目に当たります。
奇数代(1、3、5・・・)はモデルチェンジの代で
偶数代(2、4、6・・・)はマイナーチェンジ(内側のシステム)の代と言われています。
次の天皇は5台目。
そこから考えると社会の大きな変革は伴う時代とも考えられます。
古典的モノサシ「陰陽五行思想」
上の項の「平成」が「フラット化」とリンクしている事は陰陽五行思想などに当てはめてみても分かり易いと思いますので一つの考え方としてみていきたいと思います。
実は暦の世界でも以前は冬至ー夏至の縦軸が基軸になっていましたが、
この3年で縦軸が一旦外れて横軸へと全てシフトした状態になっていると言っていいのかもしれません。
下の2枚の図を見てみましょう。
この数年の社会変化やアメリカの中間選挙の結果が何となくリンクしてくる感じがしませんか?
「仁」を象徴するように皆んなで仲良くしよう!という想いと、「義」が象徴するように正しいのは私だ!と正義の剣とを掲げようとする想いが往き来したり対立したりするような状況ですね。
これは縦軸が揺らぎ一旦精神の柱を失い「基準」というものが個によって多様なものになっていったと言えそうです。
さてここで2019年の年回りをもう一度振り返ってみましょう。
2019年は干支では己亥(つちのとい)
亥年ですので年賀状を始め年末年始はイノシシのデザインをどこでも見かけるようになります。
陰陽五行思想でチョットだけ解説すると、十干(幹・空間)と十二支(枝葉・時間)の掛け合わせで60パターンで一周する六十進法で、自然界の変化になぞらえて昔から暦を中心に利用されてます。
安岡正篤氏の書籍を引用させてもらうと
「己」は
- 己は物が形を曲げて縮まっている象で、外物に対して自身、即ち「おのれ」を意味する。
- 「己は紀なり、皆定型ありて紀織する」と中国古典にあるように、梢の先の新芽が出てきて「起こる」という意と、糸偏をつけた紀に通じ、紀と同じく「己を正す」ことを本義とする。
「亥」は
- 「亥は核である。百物を収蔵す。」
- 「物皆堅核と成る」
- 亥は核であって秋の終わりに植物が実となり、十月(新暦11月)になって堅い「たね」がその実の中に出来る様子。
- 「たね」の中にエネルギーが凝集・蓄積している状態
ここでは、「己を正す」事が「志」をもって道筋をハッキリさせ、亥が起爆性エネルギーを持っている事を留意しなさい。とのこと
道筋を定めずエネルギーのままに猪突猛進してしまうのではなく、
核(たね)を何お為に使うから吟味して、一旦立ち止まって、丁寧に発芽させのちの成長に繋げなさいといったところでしょうか。
漢字ではなく陰陽五行の象徴として眺めた場合は、
「己」は「土性の(➖)」
「亥」は「水生の(➖)」
土性の(➕)が重なった今年2018年は土でも陽の土なので象徴としては「山」で不動の高い山というイメージでしたが、
2019年の「己」の➖(陰)の土ですのでイメージとしては「田畑」の平地ですね。「亥」のイメージと重ねると、畑の土の中に草木など植物の生命力(たね)がその内に閉じ込められている状態を指します。昨年の➕✖️➕と違って➖✖️➖の状態ですので内側で一瞬停止して冬眠の様でもあり、蝶になる前の繭の状態とも言える状態です。
易経で言えば一陽来復の「地雷復(ちらいふく)」の一歩手前の「坤為地(こんいち)」で陰極まり陽に転ずる準備の「間」 にあたります。
上の図は十二消息卦
カラダ予報
長々といろんな角度から書いてきましたが、私は占い師ではなく薬剤師です。
こんなことをよく書くのは、結局はカラダは周囲や社会の動向の影響は受けてしまうのです。特に2019年な内的なねじれが特徴ですので、個人でも組織でも感情や精神に顕著に現れますのでストレスや疲労などにもダイレクトに影響するのは間違いないですね。
ここでは、これまでご紹介してきた内容をヒントにキーワードとカラダを一つずつ結び付ける事で予報としていきます。
先ずはフラット化(縦軸→横軸)から発生してくる内部のねじれ現象です。
陰陽五行思想でご紹介した様に、縦軸の支柱が無くなると良くも悪くも個々の違った価値基準のなかで「和」を尊ぶ姿勢や「善悪」をつくり正義の剣を良かれと想い振りかざすことになりかねません。
これは、 下の図の様に横軸が波に様にうねって縦軸がその上でが漂っている浮きの様な状況とならイメージがつくだろうか。
この状況で物事を観察すると、どうしても自分の価値観のフレームの中に物事が当てはまるかが正義かどうかの判断材料になりやすいのですが、実際はこのフレームを固定する基準が多様な状況では平等に比較するのは困難になります。(義)
また多様ななフレームの中から似通った人だけを仲間としてしまうと結局交わらない人々を無意識に受け入れない様になる。(仁)
ここでは図の様に「問題」ということがキーワードになります。
個人の基準に当てはまらないモノが「問題」として扱われ受け入れないか解決すべき対象になってしまうのです。「問題」を解決をしようとすればするほど自身のフレームが強化されていきます。
これが「仁」に偏ったり「義」に偏ったりしてしまうために「ねじれ構造」が発生してしまいます。そして自分の中の感情も巻き込んで矛盾や対立などに発展してしまいがちです。
ここで重要になってくるのが「レジリエンス力」です。
非常に苦しいのですが、問題解決ではなく、「これを問題だと思わせているものは何か?」と自分に問いかける視点です。ジレンマの中で「その都度、気づき、調整する」コムの様な弾力性のことです。
不確実で多様な基準が無い中では、明確な目標設定や合理性は、継続性の中では意味をなさなくなります。
一方で「ねじれ」をカラダ的に良い方で眺めてみると、言葉の通り、ねじることが連想されます。
特に「腰」を中心に「首」など間接を柔軟にねじることで内部の弾力性を生み出すことが注目されてくるのではなおいでしょうか?
例えばヨガやストレッチや軽いねじる体操などです。
今年2018年は「山」で強靭で大きなな肉体をつくることに流行や注目が集まっていましたね。「山のごとき筋肉」や「強靭なインナーマッスル」
来年は「田畑」の様に都度柔軟に耕す事に注目が集まって、肉体・精神共に柔軟さが強さや美しさとして注目されることになるでしょう。
ただ、今までの延長というより、より内面との連動を創り出すメディテーションなどに重きを置く様なスタイルに移行するのでは無いかと思われます。
「己」から考えると姿勢の良さが内面の姿勢と連動して重要視されそうですね。
更に、内部のエネルギーの核と見ると、身体の機能に注目を集めた本年から、生命力という今までは数字には表しずらい領域に注目が集まっていくのではないでしょうか。
少し視野を広げると、会社や組織を始め関係性の中で成り立つものの「内部」で同じような「ねじれ」の構造が発生しやすくなる可能性も多いかもしれません。自分が所属したり関連がある関係の場合、少なからず影響を受け、ストレスや疲労のタネにもなる可能性があります。
個人にしても、組織にしても、社会にしても、時代にしても、この「ねじれ」の構造から前進させるパワーが生まれる反面、対立や争いの火種にもなりやすいのです。
今回はカラダ予報として可能性の要素を上げてみましたが、一つ一つの具体的なものは、今後見えてくる現象と関連しながら提案してまいりますね。
先ずは、年回りのキーワード通り、「一旦止まって」深呼吸して「間」をとる事が大事な一年になりそうです。
ライフスタイル
ライフスタイルもカラダと連動してねじれとの向き合い方がポイントになってきそうです。
ポイントは発散ではなく、柔軟さの発動になるのでは無いでしょうか?
例えば、企業に属する方々が連休を利用して観光地に気分転換の旅行というのは定番だったかもしれませんが、
これからは以前ご紹介したアーユルヴェーダの旅の様にリトリート的であったり、内面の旅でもあり、自分自身の再発見とカラダのメンテナンスを兼ねた経験が更に注目を集めてきそうな気がします。
山よりも田畑での農作業経験も再注目されそうですね。「農(脳)」で自然と調和させていく感じでしょうか。
内面のエネルギーを変化のために一旦停止するという側面からもこの様な旅行や体験が増えていく様に感じます。
更に、最終的に自分がいるところや自分自身の内的な経験がパワースポットに変化していくとも考えられますね。
このような価値観の変化が発生していくと、「ワーク・ライフバランス」がより動的平衡しながら釣り合いをとるポイントがシフトしていくキッカケになるのではないでしょうか?
2019年の食の在り方
「己を正し」「内部(核)の生命力」ということを掛け合わせると、五感、特に味覚を大事にされ、見た目の華やかさよりは「素材の生命力」にフォーカスされ、それが五感や神経と連動してどの様にカラダに取り込んでいくか?などと考え始めるキッカケが発生してくるかもしれませんね。
味覚やその場の雰囲気をゆったりと味わい、一緒に食卓を共にする人と内的な感覚を共有していく場が重要になると思われます。何をしてもらうかではなく、共に食べる時間と空間をどう使うか?なのかもしれません。
ただ、反面、主張が強くなる傾向もあるので、ファッションフードも更に加熱するしていきそうですね。
生き方・在り方が問われる時期
2019年は「ヒーローズジャーニー(英雄の旅)」に代表されるような、内的なねじれとどう向き合うのか?と問われる場面が個人においても組織においても多くなりそうですね。
寄って立つ柱を見出せない中で「正義の剣」をどう扱うか?
英雄の剣も聖剣も皆「両刃」になります。
三種の神器の剣の本質は「舌」で「言葉」のことと聞いたことがあります。
剣を何処に向けるのか? 誰かに?それとも自分に?
私も言葉の使い方が仕事で重要になりますので、その力の重要さは嫌が応にも認識しています。
内的なエネルギーから芽が発生して成長していく最初の段階になる一年でもあります。
この葛藤から生まれてきた「コトバ」はCMではありませんが「オト姫」や「織姫」として新たな縦糸を改めて張り直し、紡ぎ出していくのでしょう。
そういう意味でも内的な生命力をしっかり感じるように「カラダの声」に耳を傾けて行きたいと思います。
一つ一つの解決法は流れに逆行してしまいますので、今後少しずつ内的体験を充実出来る情報もお伝えして行きたいと思いますのでたまに覗いてみてください。
書いていくとキリがなくなってしまうので一旦ここで「間」をとらせていただきます。
皆様の来年の計画のお役に立てれば幸いです。
今回のカラダ予報はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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