薬剤師が語る 生活のタネ

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カラダハック 日本人が持つ特徴と疲労 《疲労シリーズNo.3》

 

こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです

今日も私見たっぷりのタネをお届けします。

 

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疲労シリーズNo.3になります

今日は日本人特有のフィルターから疲れをみてみます。

 

和の呼吸法(備忘録として)

前回のスポーツ医学からのヒントの中で、やはり日本人が持つセンサーについての認識も必要だ!と思い、同じ本からヒントを探ってみます。

 

 

この本において、疲労の観点から眺めてみると、

疲労やストレスそのものをどう捉えるかという視点ではなく、

その受取手である我々、日本人ならではのモノゴトの捉え方や、カラダがどの様に受け止めて、疲れやストレスをどのように感じているかにフォーカスされている様に思います。

 

日本人の持つセンサー

 日本人は精神的に「弱い」と言われることが多いらしい。

近年のグローバル化の中でそう言われると否定しきれない印象は確かにありますね。私自身がその中に入っているのではと感じている部分もあるからです。

 

しかし、著者の言葉に納得

弱いのではなく「敏感」で精神が「過敏」なのだ!という指摘。

そうですよね。日本人は「敏感」と言われたら腑に落ちます。

 

以前書いた事がありますが、日本人は食という側面から見ても「敏感」で「過敏」なので刺激的なものよりマイルドなものの方がフィットするのでそのあたりとも重なってきます。

漢方とスパイスとブレンド - 薬剤師が語る 生活のタネ

 

この「敏感」がポイントで、相手の空気を読んだり、顔色をうかがったりということも日本人の特徴ともいえそうです。

 

しかし、「過敏」なだけではストレスのタネになってしまい、結果的に疲労に変わっていく可能性も潜んでいるとも言えるかもしれないです。

 

現代では企業でもメンタルヘルスが注目されていますので、過剰さを押さえつけたり、排除したり、感情や行動を変換させる認知療法などが主に西洋からの心理学をベースとした対処方法になりますね。

 

でも日本人は真逆とも言える方法でパフォーマンスを発揮していたんです。

 

 

強さと揺れ動くもの

 

例として、注目されるメンタルヘルスでの「メンタル・タフネス」という表現が出てきてます。

この「タフネス」には日本語での「強さ」の表現の中に「ハード」と「ストロング」というニュアンスが含まれてます。

ハード」は筋肉で言うと外側の見える腹筋など私達が見えている筋肉で鎧を固める、「ストロング」は大腰筋の様なインナーマッスルを当てはめてます。

ハード」はいわゆる常に太くて重く強固なものですが、

ストロング」は必要な時だけ強くそれ以外は弱くしているようなものとして、

日本人の精神は、この「ストロング」という強さを使って表現されてます。

ストロングの強さは、落ち込むときはしっかり落ち込み切る事によって必要な時にしっかり立ち上がり強さを発揮できる、としています。

これは心は揺らぐものと前提して、その落ち込みの力をパワーとして発揮できるのが日本人で、信長が例に挙げられてます。臆病であるがゆえに不安怒りをギリギリ貯めてパフォーマンスに切り替えていたらしいですね。

ここは表現としては似てますが、現在よく使われている認知療法とは真逆のアプローチのようですね。

 

ストレスを疲労にせず変換する技術

しなやかさとも言うのでしょうか?

感情や思考を強制や抑制しないで必要な方向に爆発させる。

これは現代でも人前でパフフォーマンスを発揮しようとするときには無意識に行なっている方もいそうですね。

 

この変換して爆発する時に主に使うのが呼吸法発声法になります。

ここが前回「IAP呼吸法」と非常に似ているところがあります。

カラダハック 「アメリカ スポーツ医学の疲労回復テクニック」《疲労シリーズNo.2》 - 薬剤師が語る 生活のタネ

                                                                                                     

腹部を鼓(ツヅミ)に見立てて腹部を胴として、革のたたく部分が横隔膜する構造として捉えて呼吸や発声するようです。

 

このテクニックを織田信長は使って戦に臨んでいたのではないか?との解説です。

 

 

この様にこの本の様に疲れの受け手の仕組み特性を考えた時に、

一般的に、疲れやストレスは、処理するものという概念が私たちには根付いてきている様ですが、

我々日本人には、「過敏」に受け取るセンサーがあるため、それを回避するよりしっかり受け止めなながらも「芯の強さ」という部分と、あえて揺れの中で自動調整して行く柔軟さは東洋の叡智でもあり日本人らしさの一部にもなりうるかもしれません。

 

そうはいっても、皆さんのフィルターが同じなわけではありません。

機会があれば是非本書を手にとって自分の傾向に当てはまるか感じてみるのも貴重な機会になりそうです。

特に日本文化に興味がある方には、疲労という視点ではなく、純粋に多くの学びがある書籍です。身体感覚から日本文化を感じてみたい方にはオススメの書籍になります。

 


今回のテーマ「日本人が持つ特徴と疲労」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。


タネ屋のマル

 

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丸山  泰弘

薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

 

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