薬剤師が語る 生活のタネ

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易経 17「沢雷随」と 18「山風蠱」

こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。

今回は易経からカラダや社会を覗くと客観的に見れることがあります。
特に昨年末頃から話題の的になっている出来事が易経の17番→18番への流れの事象に思えてなりません。
そこから、今後の見通しも可能な場合もありますので今回は易経の17番・18番目の卦をご紹介します。

易経 17「沢雷随」と 18「山風蠱」

とは言っても私は専門家ではありませんので、それぞれの卦に興味がある方は検索して貰えれば山程解説しているところがあります。

易経はそもそも中国や韓国を治めていたその土地の王の為の帝王学です。
占いという側面もありますが、学問でもあり、君主たる者の姿勢を示しているといってもいいでしょう。

今回はこの二つの卦をストーリー的に捉えて自分自身や周りを見渡す時のなにかの参考になればと思います。
いろんな解説のツギハギになってますのでここではイメージとして受け取って貰えると幸いです。





17「沢雷随」(タクライズイ)
一言で言うと、随は従うことを示す卦です。
何に随うか?それが問題ですね。

随の卦は、
外に悦よろこび(沢)があり、活動(雷)は内にあります。
→表面的には楽しんでいるが、本当の動きは内にあります。内側の修養(内部編成)の時です。

周囲の動き・流れを 見ながら身の処し方を考える時と言えます。

「豫(16番目の卦)」が求心力によって人々の意思をまとめていった結果、一つ のストリーム(潮流)が生まれました。
「随」では、その流れゆ く先を見つめ、外側の流れに逆らわずに身を任せていこうとするのです。
現時点で のピークを迎える一方で、新局面へ向かう流れが出てくるという状態。




18「山風蠱」(サンプウコウ)
一言で言うと、腐敗・混乱を表す卦です。
禍を転じて福となす。

蠱の卦は、
上(山)の強い力により、下(風)が乱れ、壊れる。もの皆、壊れるときはそのままにもしておけない。
内面とか内部の改革を欲するのが蠱の意義です。

・山の下に風が吹き荒れる。 喜びをもって人に隨う者は必ず安逸に溺れ腐敗するので事を起こさねばならない。故にこれを受くるに蠱(こ)をもってす。

・上卦艮(山)は静止、下卦巽(風)は風化。留め置くと風化し て腐ってしまう象意。老朽化。長期間にわたる使用によって性能が 劣化したり故障したり、酷ければ事故や災害などの危険を招いたり します。

・属する環境の内部腐敗が目立つ ようになり、関係者は苛立ちを隠せなくなります。

・ただ、蠱による腐敗は、同時に次の活動・発展への可能性を宿している。そもそも、なぜ腐敗につながるかというと、動かず剛なる山 が上にあり、下の者たちが風、つまり、ただ従(随)う柔であるた めです。政治も愛も、従いすぎては危ない。

・前の失敗を丁寧 に見直し、繰り返さぬよう気をつけること。

・万時崩壊のことがあろうが、 志あれば冒険してよろしい。心新たに 丁寧に行うべきである。 君子はこの卦を見て、悩める民を救い、身の徳を養うのである。

・前の物事が終わるときは、次の物事が始まるとき。壊乱が終わると きは、太平の始まるときである。これが天行であり、だからこそ、 腐敗のときである蠱は、元いに亨ります。

・ピンチはチャンス!
禍を転じて福となす。腐敗混乱は新生革新 の時でもある。これを機に崩れた積み木をより丁寧に積み直す事で新たな展開が始まります。






バラバラと書き綴りましたが、何となく言わんとする所を感じて頂けたでしょうか?


勿論、私自身の中にもこういうときがあります。関係先の組織で見かけることも多々あります。
部分だけ切り取ると非常に印象が悪いところも、変化の流れの一部と捉えると逆に希望を見出せます。
その証拠に次の19「地沢臨」は腐敗の次の手として若者の希望を見出すものになります。勝海舟が命名した「咸臨丸」の由来でもあります。
易経は神話の法則などとも重なる点が多いこともありビジネスや人生の中でも得るものが多いものです。
興味を持たれた方はチョット触れてみると面白いですよ。



ところで
この17〜18番目を眺めてみると平家物語の冒頭の有名なフレーズを何となく思い出しませんか?

平家物語』冒頭部分です

祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらは(わ)す。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。

口語訳

祇園精舎の鐘の音には、
諸行無常すなわちこの世のすべての現象は絶えず変化していくものだという響きがある。
沙羅双樹の花の色は、
どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものであるという道理をあらわしている。
世に栄え得意になっている者も、その栄えはずっとは続かず、
春の夜の夢のようである。
勢い盛んではげしい者も、結局は滅び去り、
まるで風に吹き飛ばされる塵と同じようである。

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参考にしたサイト
18.山風蠱 - With the I Ching
18 山風蠱 ( さんぷうこ ): 周易-八卦-八握剣(やつかのつるぎ)



今回のテーマはいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。

タネ屋のマル

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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

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