こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
8月はまだまだ天体ショー 続く
最近は天体ショーが続いてます。
先日の火星もまだまだハッキリ見えていますので夜空を見る機会があれば楽しんでください。
8月の天体ショー
2018年8月は最高の「天体ショー」シーズン - 薬剤師が語る 生活のタネ
今日はお盆明けの七夕についてです
伝統的な七夕
伝統的と書きましたが、要は昔使われていた旧暦の行事だったからです。
七夕はそもそも「節句」の一つに当たりますね。
ウィキペディアをそのまま引用してしまいました。
中国では奇数(陽)が縁起が良く、偶数(陰)が縁起が悪いとしていました。
しかし、重なると(奇数×奇数)は偶数となり縁起の悪い日と転換されてしまいます。
そこで、神様に旬の食べ物をお供えして、その生命力をいただき、その生命力で厄を追い払うといった願いが込められていた様です。
子供の節句としてまだその形跡はありますね。
昔の人達は、食べ物を通して神と共にあるという思想があったんですね。
さて、七夕ですが、新暦の七夕に織姫の話をしましたので、
今回は「天の川」と「彦星」についてみてみたいと思います。
天の川
「天の川」(ミルキーウェイ)は銀河(The Galaxy)になりますね。
太陽系はその中の点の様な存在と言われています。
歴史を遡ると、メソポタミアなどでも天の川を天体観測や物語で語っていた様です。
エジプトでは「天のナイル川」、インドでは「天のガンジス川」と呼んで
私達の生命の源を授けてくれる天の存在の様に考えていた様です。
また、恵の源泉である「水」の象徴でもあり、魂や精霊の通り道の様にも見ていたともあります。
日本では、夏と冬に南北に真上を走る帯になっているので、今の夏と冬の星座観測が賑やかになるのかもしれませんね。
夏は「夏の大三角形」と言われ目印になる星たちが七夕の物語を作ってます。
右の図の様に月と木星が接近するのも同じ日の見所ですね。
彦星
彦星はアルタイルという星で、星座では鷲座になります。
中国ではこの七夕の物語の原典は「牛郎織女」になります。
天帝に一年に一度だけ会う事が許されたことからか、台湾ではバレンタインデーのような日にあたる風習があるようです。
因みにこの天帝は星でいうと北極星の事ではないかと思うのですが、
私が子供の頃見ていた「西遊記 」の最初のとことで何度か出てきます。
孫悟空が天界で暴れている中で、天帝に天の川を守る様に命令されていたのが猪八戒です。そこで騒動が起き下界に落とされてしまったところから始まる物語ですね。
大好きだったので懐かしい・・・
中国ではアルタイルの事を牽牛星(けんぎゅうせい)と言います。
この名前は占いの算命学でも出てくる星ですね。
私は詳しくないのですがその星の特徴を見てみるのも物語が更に立体的になってきますので面白いですよ。
アルタイルは、星座で見るとわし座になりますね。
上の夏の大三角形の写真にも印をつけましたが、ギリシャ神話ではワシ(eagle)は創造主のゼウスが姿を変えたものとして存在し、ゼウスの矢と盾を横に携えています。いわば創造主の象徴でもあったんですね。
ギリシャ神話に限らず、アメリカのネイティブアメリカン、ローマ帝国、そして日本でもワシは神で創造主やその化身として象徴的に登場し、紋章にもよく出てくるモチーフにもなります。
また、ワシは先日書いた鳳凰の「火の鳥・不死鳥」とも同一視される存在でもあります。その流れから天界から火をもたらすものとしてプロメテウス(東洋では稲妻)などと重ねられることもあります。
天の川の雨(水)と稲妻(火)による天の恵みと琴の音(機織り)で生命をもたらす存在として見ても面白いですね。因みに七夕の頃はたまに雨が降ると言われています。それを涙と捉えていたようです。昔の人の感性はすごいですね。
七夕の二つ星と共に夏の大三角形をかたどるデネブの話も。星座では白鳥座になります。
琴座のアルファ・ベガ=織り姫と、鷲座のアルファ・アルタイル=牽牛を、天の川の中で隔てている十字形の星座です。
そのため、南十字星=サザンクロス(Southern Cross)に対し、北十字星=ノーザンクロス(Northern Closs)と呼ばれ、日本では「十文字星」と呼ぶ地方があるそうです。
大航海時代には北極星が見えない時に目印にされた一際明るい星です。
神話でもギリシャ神話でゼウスの化身などいろんなエピソードになるくらいメジャーな星のようですね。はくちょう座 - Wikipedia
参考: 南十字星は太陽の軌道と重ね合わせ、キリスト教を始め古代は冬至を死からの復活になぞらえて十字架をモチーフにしている宗教が多いよです。
日本では
日本では神事として扱われていたのでしょうか?
神事は「夜明けの晩」に行うのです。なので7月6日(新暦:8月16日)の夜から7月7日の早朝の間に行われていていた様ですね。
短冊に書いた願いが、天の川・アルタイル・ベガが一番頂点の見頃になる時間帯でもあります。
因みに、「夜明けの晩」はカゴメカゴメの歌に出てくるフレーズですね。特定の難しい時間ですが、鶴と亀が統べる時と解釈すれば、日本人は古くからいろんな行事に同じこの願いを込めてきたのかな〜なんて感じたりします。
短冊は五色と言いますのでここにも陰陽五行思想が影響してそうですね。
気象にも四季のある日本らしく七夕に因んだ名前が付いています。
「催涙雨」
読み方:さいるいう
別表記:洒涙雨、灑涙雨
七月七日に降る雨を意味する語。一般に、七夕しか会うことの出来ない織姫と彦星が天の川を渡れなくなり、流す涙になぞらえているとされる。ちなみに七月六日に降る雨は洗車雨と呼ばれ、織姫に会うため彦星が自らの牛車を洗っている水だとされている。(実用日本語表現辞典より)
このようにいろんな角度からこじつけではありますが、彦星・織姫・天の川を見てくると、
裏では、姫がコツコツと機織り(システム構築・セオリー)をして、
表では、王が各システムを束ね統一するように働きかける強さがあります。
過去では、王が表舞台でパワーで主として存在して、裏方として姫が実際は支えていたと言えますね。
どちらも共通するのは「全体性」というキーワードです。
でも、社会で見たら、姫が、有機的なシステムをセオリー(理論)で構築していくように、場(空間)を形成していきます。そこに王が、力(パワー・時間)を注ぐ事でベクトルが生まれ(川の様に流れる)、生命が生まれるような関係ともとれます。
カラダ的にみたら、細胞同士が連携し合うシステムの中に神経と血管を通して情報が流れて(天の川)、オーガニックな生命というものが成り立つ世界観を感じます。
いつもながらかなり飛躍した解釈ではありますが、古くは神人共食という文化から私達が形成される感謝を感じるものが、
現代や未来に於いてどうなるのか?
どんな型を残しながらも新しい世界観を構築するのか?
「機織り」や「セオリー」と力の使い方にヒントがあるでしょうか?考えていきたいところですね。
また、お盆開けでもありますので、自分の中の「セオリー」と「意識の強さ」などのバランスを自分自身を一つの全体として観察するのにも最適なタイミングだと思います。
例え雨でも楽しむ日本人ですのでこの機会を場所に限らず考えてみませんか?
今回のテーマ「七夕」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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