こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
八八八
本日は2018.8.8という事で「八」に因んだ話題にしようかと思います。
八は中国では末広がりで福の意味合いがあるようです。
日本も似たような意味合いで使われたりもしてきました。
また、この1〜2週間ほど神社仏閣や歴史のなかで八幡などの話題がありましたので、
今回は関連してくる「八王子」についてです。
そうです、東京の八王子の事です。
私も15年ぐらい前でしょうか数年職場の関係で住んでました。 その当時は修行のように仕事て勉強に集中してましたので地名の事など気に留めた事はなかったですね。ただ、山岳部だった私は山登りが趣味でもありましたので、高尾山周辺は気分転換でたまに登っておりました。今回はこの高尾山にも関係する部分も書いてみます。
八王子
先ず「八王子」の名前の由来ですね。
字のごとく八人の王子がそのまま名前の由来です。
では、誰の?
これが少々問題で、八幡神社のように歴史の中でいろんな要素が混ざってしまっています。
私が認識している範囲で整理してみますね。
8人の王子も問題なんですが、その親が一番のカギになります。
一番有力なのは「牛頭天王(ごずてんのう)」です。
祗園祭の八坂神社でもご紹介しましたね。
8人の王子は牛頭天王とその妃である頗梨采女(はりさいじょ)の7男1女の子供の事になります。
また古事記の中では素戔嗚(スサノオ)が親であるとも言われています。
もともと素戔嗚と牛頭天王はいつのころからか不明ですが同一視されて来ています。
スサノオは、新羅の曽尸茂梨(そしもり)に降り、出雲にやって来たとなっていて、ソシモリはソの民であり、蘇民将来ななどからほぼ同一として良さそうだ。
牛頭天王はもともとチベットの牛頭山の神で、疫病神として信仰されていたのが始まりです。
スサノオの場合、明治維新後の廃仏毀釈で八王子はアマテラスとの契約(うけひ)での三女と五男と言うことにスリ変ってしまいました。(三女・五男はひな祭りの三人官女と五人囃子になります)
八王子市は平安時代から八王子神社よ八王子権現があったためとの説などがあります。
当時にはこの地まで八王子の影響力があったということは確かですね。
ただ、これより北にはあまり見られないので、大和の最北であったのかもしれませんね。
ここで、八王子権現とありますが、この辺が先日の八幡神社や稲荷神社のように神仏習合の形跡がしっかり残っていますね。
さらに牛頭天王や朝鮮半島など原点はいろんなところで重なっていながらも発展の仕方が違ったのでしょうか。
素戔嗚・牛頭天王・八王子を祀っているのは
祗園祭の八坂神社、八王子権現、日吉神社、山王社などあります。
八坂神社は牛頭天王と姫と子どもである八王子が主祭神となっています。
八王子権現は牛頭天王と八王子を祀っていますが、最澄が天台宗の中で神として比叡山をはじめ山王権現として広めました。ここは八幡信仰と背景が非常に似通っていながら、神社の色や造りでも似通ったところはありますので当時の神仏習合の形跡が残っていますね。
なので仏教のなかでも山王信仰として残されています。なので山王という名称がある神社仏閣や地名もこの影響が背景にあります。
ここまでくると何となくわかるかたもいるかも知れませんが、
東京23区の北区にある「王子」は王子権現・王子稲荷と八王子を神として祀った神社仏閣があることが地名の由来になります。
「八王子」と「王子」の名称の由来はどちらも牛頭天王・素戔嗚の子どもである八王子の信仰によるものになります。
もう一つの顔「天狗」
八王子で有名な場所の一つに高尾山があります。
高尾山に行けば、天狗のモチーフが沢山あるので「天狗」というイメージをわかりやすいですね。
高尾山のお寺は、上記の山王信仰のの最澄の天台宗に対して、空海の真言密教になり不動明王が祀られ、修験道の聖地でもあります。
今はトレイルランの聖地で現在の山伏ともいうような方が集まってきます。
天狗の顔や、猿田彦がモデルと言われている点からいろんな説があります。
鼻のイメージや長身であることは現代の西洋人ですよね。
どこからきたかはともかく、日本の外からいろんな人が入って来たことも想像できます。
この辺はまだまだ想像の世界ですが、今は遺伝子検査でミトコンドリアのルーツを調べられるようになっています。その様子からみると日本人はいろんな地域から集まって来たのではないか?という仮説もできるかもしれないですね。
八王子の成り立ちや残っている文化をみると、東京でも古代からの神仏習合や山岳信仰の形跡が色濃く残っています。
町人の文化は江戸時代からが大きいのですが、山の文化は古くから残っていることが面白い地域になります。
祇園祭も八王子も似たような背景があるのも面白いですね。
牛頭天王は基本は疫病を防ぐのが信仰の始まりですので、家の近くや出掛けた所に、八王子社、山王社、王子権現、日吉社などを見かけたときには思い出してください。
また、山に行くと修験道の形跡が各地に残されています。
天狗や山岳信仰の名残があれば日本人が辿ってきた形跡が教科書とは違った形で触れることが出来ます。
行楽シーズンですので是非見かけたら楽しんでください。
今回のテーマ「八王子」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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