カラダ予報 《土用終盤の2回目の丑の日》もう一つの冷まし方
こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
丑は食べ物だけじゃない
夏に丑と聞いたらもう一つ、
そう、「丑三つ刻」の幽霊ですね。
音は、「ヒュー・ドロドロ」
なぜ、夏に肝試しやおばけ屋敷、そして怪談が多いのか?
ハッキリした事はわかりませんが、昨日の丑の日のように同じ原理がありそうですね。
昨日の図を利用してまた考えてみます。
ここには皆さんが嫌う「鬼門」という思想が関係しています。
鬼門はこの場合で考えると、「あの世」と「この世」の境目にあたります。
生死で言えば三途の川のようなイメージでしょうか。
中国でも古くは魂(生)と魄ハク(死)と魂の世界を捉えて鬼としていたようです。
日本ではこの境目を一番色濃く「芸能」として伝統文化になっています。
「能」ですね。
「能」の物語は全て、あの世のモノとこの世の者のやりとりをする次元の境界線を舞台にしたものであると能楽師から聞いたことがあります。
なのでヒュードロドロのように巧みに音響を使い、観客を異次元に連れて行きます。
これは「型」と「作法」というものが非常に重要で、あの世のモノを降ろす型をしてから舞台に上がるようです。
この「型」と「作法」を作り上げてしまったのが観阿弥・世阿弥ですね。
これはある意味、朝廷にとって脅威であったため島送りまでされたとの逸話がありますね。
また、日本では山岳信仰が盛んでしたが、
山伏の服装は見たことありますか?
死装束(白)
山はこの世を離れ、異界に入り、祈る行為です。
また、皆さんがよく行く神社は
正装
で正式参拝しますね。先日皇太子様が伊勢神宮に正式参拝されてました。
日本人は古くからこの異次元の世界を嫌うのではなく、畏敬の念を持ちながらも、よりリアルに親しみを持っていたようにも思われます。
神社の奥宮(山)はあの世で村にある社(ヤシロ)はこの世のようなイメージがあったとすれば先日の八幡と稲荷の信仰は腑に落ちる気がします。
八幡神社と稲荷神社から日本人の生き方を感じ取る - 薬剤師が語る 生活のタネ
「丑の日」からだいぶ逸れてきましたが、8月は、天体ショーやお盆という異界の行事が続きます。
忌み嫌うのではなく、自分が何故ここに立っているのか?いろんな次元で感じられるタイミングです。
「型」や「作法」にも理由があります。
こだわる必要はないと思いますが、歴史を振り返るいい材料になります。
来年は天皇即位もあり私達日本人にとって有史を遡るいい機会にもなります。
私達の背景にある文化をいろんな角度から味わいながらも。これからの文化にも目を向けて行きたいですね。
因みにわたしが丑の日に食べた異界の境目をかたどったスープ
今回のテーマ「もう一つの冷やし方」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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