こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
薬味はクスリだった
夏には冷奴や冷たい麺を食べる機会が多い時期ですので、食欲がなくサッパリ食べたい中にも何かアクセントを添えて食欲を引き出して食材を味わいたいですね。
この役割を果たして、大活躍するのが「薬味」です。
そもそも「薬味」とは漢方薬の素材の事を言います。
漢方薬は大まかに4〜10種類の生薬を組み合わせて出来ています。その一つ一つの生薬のそのを「薬味」と言います。
生薬には、酸・苦・甘・辛・鹹(かん、しおからい)の五味という分類の仕方もあります。
いつからか食材と組み合わせる事でその効能や香りを日常の生活に取り入れていたのかもしれません。
薬味はスパイスでありハーブでもある
薬味は日本独自のものではなく世界中で似たような使い方が存在します。
非常にシンプルに言えば「香辛料」です。
ヨーロッパではハーブがその主役で、アジアに入るとスパイスが主役である場所とハーブが主役である場所があります。
薬味を広い視野で見てみると、世界各地の気候と地理、そして歴史と文化が、薬味に現れてます。
栄養じゃないから役に立つ
薬味は、そもそもは、保存料や解毒や殺菌などの目的が強かったと思われます。
その理由は栄養ではないからです。
それが大事で、お米などの炭水化物、肉などのタンパク、そしてビタミンやミネラルがメインではなく、他の成分がメインだからです。
最近の栄養のジャンルで言えばファイトケミカルにあたります。
スパイスにしてもハーブにしてもこのファイトケミカルが持つ作用と風味を使って古代から治療もしてきました。
歴史を遡るほど、治療と食事の境目がなくなっていきます。
なので、私達の先祖達は食事を安全にしつつも風味を使って体調を整えてきました。
この知恵は古代の遺産ではなく、現代まで継続された智慧になります。
漢方薬やスパイスやハーブが現代医学でも活躍していることからその有効性は確かなものですね。
しかし、この有効性がある事は、ほんの少しの風味付けだけで充分といえますね。
漢方薬を例に挙げると、効能は煎じて香りを感じているるところからはじまります。そして味を感じて、口の中や喉を通じて胃に入るまでもカラダがセンサーで感じとり効果を出していくとも言われてます。
なので、食事の薬味は多過ぎたり、強すぎる必要はないのです。風味が付けば充分カラダは反応します。
むしろ最近のパンチが強い薬味ばかり使い過ぎるとカラダが慣れて反応が鈍くなります。
さわらかに楽しむ程度が最大のパフォーマンスを発揮しそうですね。
旅の楽しみに
薬味は、日本でも気候や地理や季節によって様々なものがあります。
またその薬味に触れる事は、地域の文化に触れるともいえる楽しいものです。
まだまだこれから夏休みという方もいると思います。
日本に限らず、世界中で様々な香辛料が、その地域色を表してます。
出掛けた際は、お土産もいいのですが、
是非、地域の香辛料を味わって、気に入れば、購入し、日常でも試してみると、その土地の風味を通して深い文化に触れるチャンスでもあります。
クスリに頼るより楽しみながら体調管理が出来れば一石二鳥です。
まだ暑くなったり、湿気がやって来たりで大変です。
日頃の食事に爽やかな風を吹き込んでみて下さい。
今回のカラダ予報はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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