薬剤師が語る 生活のタネ

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冬土用と鬼のふるさとは?

こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです

今日も私見たっぷりのタネをお届けします。

 

 

土用が17日19:15頃からスタートします。

しかし、変わり目の症状も稀勢の里の引退などそのような気配は既に始まっていましたね。

それだけ冬の土用は場面転換させる様な力があるのかもしれませんね。

 

その象徴は昨日ね記事にも登場した「鬼門通過」のタイミングからなのでしょう。

 

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一つの視点としては、お盆でご紹介した図にありますが、「小正月(1月15日)」という視点もあるのでしょうか?

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鬼門については、良くない解釈が一般的ですよね。

これは「鬼」というものの起源に向かっていくと、なんで現在のような解釈にたどり着くかわかりやすいかと思います。

 

鬼という存在は仏教が発生する前のインドにあった神話から仏教や陰陽道を介して現在の認識にたどり着いたのではないでしょうか。

 

私達の一番良く目にする「鬼」と言えば、CMでもお馴染みの桃太郎の鬼でしょうか。

 

インドの二大叙事詩のひとつ「ラーマーヤナ」に桃太郎の原型と言われる物語があります。

古代インドの王が「ラーヴァナ」というスリランカの神(羅生王と言われた)を退治に行って討ち取るストーリーです。桃太郎と重ねるとスリランカが鬼ヶ島という設定なんです。

ラーヴァナは「10の頭、20の腕と銅色の目、月のように輝く歯と山のような巨体を持つ。」様相です。(下の絵)

 

ただこの神はシヴァ神と兄弟という事で、ヨーロッパの天使の物語や、日本でもあえて言えば古事記スサノオ神武天皇の物語と似た感じがしますね。

 

f:id:maryuchian:20190117102138j:imageウィキペディアより引用「ラーヴァナ」

 

インドのもう一つの叙事詩である「マハーバーラタ」のバカバットギータの中にこの「鬼」のヒントがあります。

私達は5つの感覚器官(眼・耳・鼻・舌・身)を通して、対象(色、声、香、味、触など)を認識します。

人は

眼に美しいものを見ると、

耳に美しい音を聞くと、

鼻によい香りがすると、

舌においしい味がすると、

皮膚に心地よい感触がすると、

これらを再び欲して執着してしまいますね。

このように対象を認識することによってそれらに対する執着が生じるようになります。そしてそれらを自分のものにしたい、所有したいという欲望が生まれます。その欲望が満たされないと怒りが生じるのです。

「欲望」と「怒り」が人間の根源的悪として描かれています。

仏教などでも同じような文脈がありますね。

 

 

また、「鬼」は「オニ」だけではなく昔は「カミ」という読み方もしていたようです。

要は「見えないもの」は「鬼」と書いたようです。

 

 

最近、毎日似たような文脈ではありますが、

今日から始まる「土用」の鬼が現れるタイミングは、見えないもの(内面)に浮上してくる私達の認識から発生しる欲望と向き合い、内省のなかから、欲望ではなく、新たな希望の発露(価値観)を見出す時期と考えられます。

 

「土」という視点からであれば、

土の中のタネを抱擁し、栄養を与え、発芽するのをじっと待ち、出てきた芽をその土壌にしっかり根付かせるための第一歩となります。

 

春の「木性」に芽がスクスク生育する土壌に目をむけるのに適した時期とみていくと、

現代のようにスピードを欲したくなる状況で若干もどかしいかもしれませんが、

あえて立ち止まる「勇気」が次へのチャンスに繋がる有意義な時間にもみえてきますね。

 

 

引用:

バガヴァッド・ギーター - Wikipedia

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ラーヴァナ

執着から欲望が生じ、欲望から怒りが生ずる。 | きょうのことば | 読むページ | 大谷大学


今回のテーマ「鬼のふるさと」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。


タネ屋のマル

 

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丸山  泰弘

薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

 

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