薬剤師が語る 生活のタネ

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左か右か、カラダは知っている 【カラダのタネ】

こんにちは

生活のタネをお届けするタネ屋のマルです

今日も私見たっぷりのタネをお届けします。

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 今回は「」か「」かという視点でを通して自然界とカラダを考えてみます。

 

 先ずは先日の「タチバナ」と「サクラ」の話から入るとの考え方がわかりやすいかもしれません。

taneya.hateblo.jp

 

「右近の橘、左近の桜」

f:id:maryuchian:20190903140244j:plainフリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より引用

 

写真は京都御所の紫宸殿。写真で右側が桜があるのがわかるでしょうか。

左右が逆なのでは?と思ってしまいますね。

この言葉はこの場所ができた平安京の頃からあるものです。

 

そこから右と左は誰にとって?


にとってです。

 

当時の神は天皇ですね。

紫宸殿という名前から、北極星を天としてもみていたでしょう。

なので、天皇がからみて右か?左か?ということになります。

この右左に視点は古代の西洋(例えばキリスト教)の宗教も同じようになっています。

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この構造を皆さんの身近なものに引き寄せると、雛人形の雛壇です。

雛壇は平安京の内裏を表現したとも言われていますね。

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写真は、雛壇ストーリー : 楽しむ・学ぶ : ひな祭り文化普及協會 公式ホームページより

 

上の写真のように「右大臣」「左大臣」も天皇(神)からの方向ですね。

 

ここで右大臣・左大臣が出てきましたので、よくどちらが上?という話になりますね。

これは、今年の元号の元となったと言われる「令和」の背景をまたのぞいてもらうと面白いかもしれません。

 大伴旅人の歌(梅花の歌32首)

初春の令月にして、気淑(よ)く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫らす

この歌は、時の「大臣」長屋王と「大臣」藤原不比等が対立する中で長屋王が謀反の計画をしていると告発され自殺に追いやられた延長で、長屋王と親交の強かった大伴旅人左遷され太宰府へ送られ、憎しみ(いや恨み)を込めて歌った歌と言われています。

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天皇の血筋のエリート長屋王と努力で権力を持った藤原不比等

藤原不比等天皇の血筋ではないため遠慮して下の右大臣の地位でいたと言われています。

なので長屋王大臣で地位としては上位になります。

でも変ですよね。左遷は降格なんです。

これは中国からの影響とか、中国も殆ど同じように北極星を天としていた為左上位なんですが、政権によっては左右が逆になる時期もあったとか、その時に入ってきた言葉なのかもしれません。

 因みに藤原不比等の力は戦前まで脈々と続いてきて、昭和天皇までの妃は藤原不比等の子孫(藤原一族)からとなっています。鎌倉時代五摂家と姓が変わり「近衛」「鷹司」「九条」「二条」「一条」になっています。美智子妃から藤原一族で無くなって、今の令和天皇から血筋が変わったという言い方も出来るかもしれません。

面白いのが藤原不比等の後妻がその当時「」姓を天皇から賜った三千代で、源氏・平氏・藤原・橘の四姓と筆頭名門とされています。

藤原氏の先祖は「天児屋命(あめのこやね)」で春日大社になります。

 

余談が過ぎましたが要は

が上位、が下位という事です。

 

古くからある「能楽」でも同じように右左は観客ではなく演者目線になります。

演者の上下も同じ様に左側が上位の立場となるようです。

 

しかし現在のマナーは日本のみならず西洋でも右上位と言われていますが、これは私達から見た位置ですので、古来からの左上位と同じ事になります。

 

チョット視点を変えて時間の流れの概念からを見てみましょう。

時間の矢左から右に向かうと表現されますね。

現在から見ると、が過去、が未来、と表現できます。

「橘」「桜」を重ねて考えてみると、

  • が未来で橘・・・常緑で花から実を結び、香りも色も楽しむ
  • が過去で桜・・・春に花が咲き香りは無く儚く散る。葉は秋に散る

ここで脳や記号などの要素を組み合わせていくと、

左をは自然界では左巻き(左回り)、右は右巻き(右回り)

時計の針を思い浮かべて頂くのがいいのかもしれません。

  • 右巻き(右回り)・・・生成・合成・統合・結び
  • 左巻き(左回り)・・・分解・破壊・分析・解き

ここで左回りが分解していくのに何故上位?と感じますよね。

回りは生命では「」や「加齢」「酸化」

回りは生命では「」や「若返り」「抗酸化(又は還元)」

回りには死でもあり「あの世」や「潜象(形而上)」の世界という言い方もできます。

大げさに言えばはより神や天使などの世界に近いため位(ヒエラルキー)で言えば上位になってくるのです。

 

更にカラダに引きつけてくると

DNAの回転ですね。

私達のDNAは右回りになっているようです。

DNAはカラダを物質的に生成していく働きです。

この右回転の原因が、構成するアミノ酸の立体の構造が関係します。

アミノ酸光学異性体(鏡像体)の性質ですね。(中学か高校の化学でしたでしょうか?)

いくつかの物差しがありますがDとLになります。

人間のタンパク質はL体のアミノ酸が連なって構成されています。

DNAも同じようにL体が連なっている為回転になります。

アミノ酸といえばグルタミン酸など旨味成分でもあります。

私達の味覚はD体の旨味成分は感じないと言われています。

医薬品もこの立体の右左で効能効果や副作用が全く別物になってしまいます。

 

一方で乳酸菌などがつくるものはD体があったり、化学合成すると半々で出来たり、

天然と合成と分解では状態が違うようです。

また働く酵素によって出来る方が違うということもわかっていますので、カラダの状態や環境の変化によっても出来上がる状態が違うことが予測されます。

 

脳の回転(抽象的な見方)も回転が得意な西洋人は分析が得意

回転が得意なのが東洋人で統合が得意とされています。

 

古代が橘・桜の二柱から、門松という風習に変わり

時代が令和になって左右のバランスが変わってくる現代

私達の左右の感覚は何か変化があるのでしょうか?

 

皆さんも、右と左という視点も面白いので考えてみるのも面白いかもしれませんよ。

私は時間のベクトルと酸化還元をよく観察してみています。

 


今回のテーマ「右か左か」はいかがでしたか?

新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。

 


タネ屋のマル

 

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筆者:丸山  泰弘

薬剤師、カラダ・キュレーター

健康・レストランのコンサルタント

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