薬剤師が語る 生活のタネ

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琉球の奇跡の発酵食品 「紅麹」

こんにちは

生活のタネをお届けするタネ屋のマルです

今日も私見たっぷりのタネをお届けします。

 

今回の台湾の旅で気になった一つが「紅麹(べにこうじ)

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発酵食品好きにはお馴染みなのかもしれませんが、日本では沖縄で同じような料理として見かけるきがします。

豆腐ようです。

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台湾でも臭みは無いのですが、しょっぱ辛い味の豆腐ようがあり、ホテルの朝食でも漬物のように並べられてお粥などと一緒に食べたりします。

個人的には好きな味ですね。

 

今回はじめて紅麹のお酢が小籠包に付いていて、非常にマイルドで美味しかったですね〜

一般的には黒酢のお店が多いです。

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他にも紅麹を使って煮込んだお肉

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日本でも麹(カビ菌)の力を使った料理は沢山ありますが、また少し違った味わいです。

 

この紅麹は古くから中国、台湾、琉球で使われてきた伝統的な素材で、豆腐ようは琉球王朝時代に台湾へ伝わったとも言われています。

そういう意味では琉球王朝の伝統的発酵といえますね。お酒も作られていたでしょう。

紅色素としてもよく使われますね。

暖かい季候のエリアが好きな菌なのでしょう。

 

 

薬剤師である人間としてはこの紅麹はチョット違ったイメージがあります。

もしかすると知っている方も多いかもしれませんね。

紅麹が今はサプリメントとして売られていますので、

 

紅麹の生成するものの中に、脳の栄養で有名になったGABAと、血液中のコレステロールを下げる働きがある物資があったのです。(コレステロールの生成のブレーキをかけるという事から結果的にコレステロールが下がります)

このコレステロールの生成抑制に着目して、ほぼ同じ構造で作られたコレステロールの薬が世界一売れた薬なんです。

現在はジェネリックがあるため金額ベースではわかりませんが、使われている人数と数量を考えるとこの仲間の薬が現在もトップクラスと言えます。

 

コレステロールの薬を貰って、筋肉痛だるさが出たら、、、などと説明を受けた方はこの仲間の薬になります。

このだるさの一要因にこれもサプリメントで有名になりましたがCoQ10が生成されなくなることも関連しています。

 

近年旅している台湾、ベトナムは特に西洋化が進み、デパ地下で世界中の美味しいものが食べられ、屋台がスターバックスマクドナルドに変わり、屋台で食事をしているのは中高年と旅行者ばかりで若い人はイヤホンしながら朝はカフェのスタイルに変わってしまっています。

特にデパ地下へ行くと収入が増え、選択肢が増え、肥満になっている現地の方が年々増加しているのは誰が見てもすぐわかります。

そう見ると、よほどの事がない限りこのコレステロールの薬は益々マーケットを伸ばして行きそうです。

 

もう一つ、最近なにかと話題の100年人生で見ると、女性が閉経後に女性ホルモンの材料であるコレステロールが余りがちになる為、健康診断で指摘を受けてこの仲間の薬を少ない量ですが飲んでいる方は非常に多いです。これは病気ではなくカラダの自然の仕組みなので仕方ないのですが、

コレステロールと病気の概念が今のままでしたら、やはりこの薬を処方されてしまいますね。

 

確か15年程前でしたか、BMIという概念をメーカーが盛んに営業して健康診断に入るようになった流れからも更に売れ行きを伸ばしました。

過剰接待がまだ普通にあった時期ですからね〜

 

 

話がだいぶ脱線してしまいましたが、この紅麹から生まれた薬が、古代の歴史的伝統と、現代から未来にかけてのアジアの健康まで垣間見れます。

そんな事を考えながら食事をしている変態的な私もどうかと思いますが、、、

 

琉球王朝の面影から台湾と私達の繋がりを感じたり、未来への危惧を感じたり複雑ではございますが、旅の中には思わぬ発見も沢山ありますので、台湾へ行かれた時に紅麹を見かけたらチェックしてみて下さいね。

 


今回のテーマ「紅麹」はいかがでしたか?

新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。

 


タネ屋のマル

 

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丸山  泰弘

薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

 

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