こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
花粉症をこじらせる前に知っておきたい事「その2」
今回は「その1」のモーニングアタックについてに引き続き、対処法の一つである「ステロイド」からモーニングアタックの特徴の理解と、ステロイドのメリット・デメリットを探ってみようと思います。
そもそもステロイドって何?
クスリのステロイドは化学合成されたホルモンのことです。
そもそもステロイドホルモンは私達の身体の中にあるホルモンの一つです。
炎症・アレルギー反応などを主にブレーキかけるのが役割です。
できる場所は「副腎」。
近年話題の副腎疲労というキーワードの副腎です。
下の写真の臓器の上に乗っている黄色い塊が副腎で下の大きい方が腎臓になります。
ウィキペディアより引用
因みに副腎ではステロイドだけではなく他のホルモンも作られています。
アルドステロンなど鉱質コルチコイドという種類のホルモンで主に水分調整をしています。
ステロイドホルモンは糖質コルチコイドという種類のホルモンになります。
このステロイドホルモンの一種がアンドロゲンという男性ホルモンになります。
材料が女性ホルモン(黄体ホルモン)から作られます。
(話が飛びますが、女性性がなければ男性性は発生しないんです。)
複雑になっちゃいますが、この副腎のホルモン2種がバランスをとりながら「ストレス」に対処しているんです。
このことから副腎疲労というキーワードも出てきますし、ストレスとホルモンバランスという表現が特に女性に使われるのはここからきています。
今回のテーマは花粉症なので、ステロイドホルモンでもコルチゾール等の炎症を抑える役割のホルモンが主役です。
このステロイドホルモンは朝方起床時ごろ分泌され1日の活動に耐えうるカラダを維持させます。
ステロイドホルモンを服用する際は朝に飲みますが、この体内時計によって分泌されるステロイドホルモンのバランスを保つためです。
ステロイドホルモンが炎症を強く抑える事が分かったことから、クスリとして合成して治療に使われるようになりました。
ちょっと難しい内容ですが、炎症を抑えるホルモンで、本来カラダのなかで作っているものというのがわかれば十分です。
ステロイドの怖さの理由は?
ステロイドの怖さ、特に点鼻薬など外用薬に関しては、長期の連用に起因するものになります。
これは点鼻薬に限らず、吸入薬、軟膏などでも同じ事です。
ステロイド薬は炎症やアレルギーを強力に抑える事ができる背景に、
白血球の仲間の働きを抑えていくことにあります。
白血球の仲間は外からやって来た敵を攻撃して排除します。そのプロセスの一部が炎症でありアレルギーでもあります。
マクロファージ、顆粒球、リンパ球などありますが、特に最近よく登場するマクロファージの働きを抑えると、白血球全体が同じようにブレーキがかかります。
アレルギーや炎症は落ち着きますが、外敵を見つけて攻撃して排除する能力も同時に落ちてしまいます。
ここで一番懸念されるのが「感染症」です。
菌、ウィルス、カビをやっつけるパワーがなくなってしまいます。
この中でも今回はカビの仲間のカンジダについて
カンジダは空気中にも皮膚にも腸内にもどこにでもいる菌です。
腸内細菌で言えば日和見菌の部類なので、居るだけでは特に害はないものです。
しかし、体力的に抵抗力が落ちたり、今回のステロイドの働きによって白血球の力が落ちてしまうまと、何故か悪玉化して増殖してしまいます。
今回の花粉症で言えば、毎日使いすぎたりしているうちに、鼻の中が臭く感じてくる人がいます。
これは鼻の中でカンジダが増殖している可能性がたかいです。
この場合はすぐ耳鼻科にかかって確認してもらうのがいいです。副鼻腔などでカビだらけになってしまいます。
ここがステロイドの弱点であり悪魔的にとらえられてしまう所以があります。
では、どう使ったらいいのか?
だいぶ前置きが長くなりましたが、
花粉症におけるステロイドの点鼻の使い方です。
こるは厳密に決まっているわけではないのでオススメの方法の一つです。
現在主流のステロイドの点鼻薬は非常に強力になっている為、1日1回タイプまたは1日2回タイプに殆どがなります。
回数が少ないかわりに、ピンポイントで良いタイミングで使わないと殆ど効かないケースが多いです。
大袈裟に言えば、ゼロか100かといったかんじ。
ポイントは、
症状が止まっている、又は鼻をかめばスッキリしているタイミングに使う事!
ステロイドが必要な方は大抵モーニングアタックがひどいので、1回の場合は夜の落ち着いた時に使いましょう。
2回なら、モーニングアタック前又は落ち着いたあとです。出来れば後がオススメ。
ただし、その場ではあまり効いた感じはしません。
もう一つのポイント
ステロイドはモーニングアタックや鼻詰まりが出てきたら、2〜3日継続してみて下さい。
モーニングアタックもある程度我慢出来ると、3日後あたりのモーニングアタックは非常に軽くなる又は消えてきているはずです。
そうしたらステロイドは一旦終了で大丈夫です。
またひどくなってきたら2〜3日使ってみるのがいいでしょう。
私はモーニングアタックが顕著になってしまったらその日の夜に使い始めるか、モーニングアタックを3日間ぐっと耐えるかです。基本は我慢してますが。
やはりモーニングアタックが起きた時の選択とその後のケアが後の経過の良し悪しを決めてしまうのです。
逆にモーニングアタックがあれば鼻の中に炎症があるという事がわかりますので、ステロイドだったり、マスクだったり対策ができますね。
ステロイドは本来は体内時計が正確に機能すれば自ら調整しながら体内に送り出してくれます。
ただ、現代の生活はそう思い通りにはいかないことも多く、ストレスで体内のステロイドの消耗もあります。
時にはクスリとして利用するメリットもありますが、依存すると結果的に悪魔のような存在にもなり得ます。
点鼻薬でそこまでになるケースは非常に稀で心配は要りませんが、ポイントを押さえる事で、天使かと思うような見えないサポートにもなり得ます。
無理はせず、先ずは日常を安心して豊かに過ごせる事もこの時期は大事です。
良い取捨選択をなさって下さいね。
今回のテーマ「ステロイド」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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