薬剤師が語る 生活のタネ

自分らしいライフスタイルを生みだすためのタネを探す冒険に行こう

カラダハック 疲労と栄養 《疲労シリーズNo.8》

こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです

今日も私見たっぷりのタネをお届けします。

 

f:id:maryuchian:20181016083653j:image

 

久しぶりに疲労シリーズです。

 

今回は疲労の種類側ではなく、ビタミンなどの栄養側から疲労というものを眺めてみたいと思います。

 

栄養に関しては、日常で関わるビタミン剤であったり、フードビジネス、そして昔講演していたビタミンやミネラルやファイトケミカルなどいろんな側面から関わってきて、一番関わってきたものでありながら、今現在明確な答えは出せないのと、伝える場合、同じ言葉でも受取手によって全く認識が変わってしまう難しいジャンルです。

 

そこで今回は、私が医療で関わってきた内容から社会の変化を見ながら今後の動向を模索してみます。

 

 栄養は理論より社会の流れ

「ビタミン」という言葉を聞くとこれも人によりビタミン剤をイメージしたりサプリメントをイメージしたり食事の栄養価をイメージしたりと、年齢やライフスタイルによっても様々です。

 

 まず私が主に関わって来た医療においてですが

現場によっても様々ですが、実はつい数年前までビタミン剤は恐ろし程出ていました。

個人的には栄養や飲食業に少し関わっていたこともあり違和感の中仕事していました。

あまりにも乱用が凄いくらいの状況で国としてもかなり厳しく規制をかけた結果、医師が治療として必要の無いものは出さなくなる傾向ではあります。

しかし、現状もサプリメント代わりに処方されているケースはまだまだ沢山あります。

特に皮膚科と整形外科が多くなってしまう傾向はありますね。

 

患者さんが年配の方が多いと、昔からずっと飲んでいるのでやめられない傾向が強いです。

症状の問題ではなく心配だからですね。

 

国の規制が入るまでは、患者さんが受診してサプリメントなどとっていると知ると、そんなのやめてこの薬飲んでいれば大丈夫!という話をしてサプリメントを辞めさせていた医師は非常に多かったと記憶しております。

 

面白い事に、そういう医師たちがこの数年何故か、栄養や食事の事を語り出してメディアに出たりや本を出版したり。面白いですよね。

これは医師の評価ではなく社会の風潮や流行が非常に影響していますね。

 

私が栄養の講演をしていたのはもう15年以上前だったと思うのですが、その頃すでに一般の方々でアンテナを張っていた方々の中には、栄養や食事そしてファイトケミカル、さらには腸内細菌の最初のブームが起きていました。CMも沢山やっていました。

しばらくの間、健康への視点が変わって、

今も、また同じ内容が流行っていますね。

 

私が教えていた頃は家庭に一台はパソコンが普通になり、携帯はほぼ皆さん持つようになって少し時間が経ったところで気軽に情報が手に入るようになってきました。

そこで、健康に関連するブームが色々生まれました。

この時に、クスリへの依存を脱出しようという人も多くなりました。これはいい機会だったと思います。

 

その後、手軽にいろんなものが手に入るようになると、栄養というより、効果を感じるものをやはり皆さん求めるようになり、栄養というより凄い食材に目がいくようになりました。配送業の発達も相まって大抵のものが家にいて手に入るようになりました。

一方で震災などあったせいか、不安材料に目がいくようになってしまい、病院に何でも行ってしまう人が増えたようにも感じます。

でも、このタイミングではより健康に気を使うより不安材料を消すための検査などが注目浴びていて、目の前の食事から健康へという意識はかなり薄れていた感じがします。

 

そして現在、スマートフォンが当たり前になって、パソコンも必要なく、手のひらから世界中に常に繋がっている状態になりましたね。

ここでは、もう中身というより、見た目が重要になって来ましたね。

その一方でまた腸内細菌のブームがあります。ファイトケミカルも最近また耳にするようになってきました。

さらにトレーニングがブームになって、昔の様なビタミンがまた復活して来た様です。

 

ビタミンは疲れを取るのか?

経緯をだらだら書いてきましたが、

ビタミンを始めとする栄養素での実感は運動を習慣にして、肉体疲労が強く出るような生活をしている人以外は意外に感じていなくて、いいと言うから飲んでいるという感じが殆どです。

病気などの方は薬として摂取する事で効果を感じることはありますが、仕事でもデスクワークであったり肉体疲労を伴わない人々には結果的に効果を発揮してこなかったのが現状ですね。

大抵はやめてしまっているのではないのでしょうか。

 

 

一方で、最近は副腎疲労という呼び方をされるタイプの疲労も目立つ様になってきている様ですので、今までとは摂取の仕方が全く違うビタミンの概念が生まれてきている様です。

これも実際は治療の範疇に入っているものですので、やはり医療の現場はビタミンが大好きなんだなと感じています。

 

 

結果的にビタミンは商売的に非常に使いやすい道具という事が見えてきます。

 

 

現在の飽食の時代は、取るべき栄養があるのではなく、

過剰摂取してしまっているカロリーなどを消費するためにビタミンが消耗したり、ミトコンドリアが消耗して数が減ったりしてしまっている事が問題な状況です。

むしろ何をとらないか何を減らすべきかを考える時代になって来ています。

 

効果が期待できる栄養素、抗酸化の栄養素、ダイエットの栄養、腸内細菌の善玉菌などなどテクニックとしては沢山出てきましたが、もしかするとあと10年もしたら全く違った概念が生まれて、そういえば昔はビタミンなんて一生懸命とってたよな〜なんて昔話になってしまう可能性すら感じます。

 

勿論ビタミンが意味のないものではない事は確かですが、認識は時代と共に変化しつづけていますのでいずれは食事の食べ方などでコントロール出来るようになる様にも感じています(期待を込めて)

 

因みに、現在の私の場合は、連続的に習慣としてビタミンを補給する事はありません。なんらかのバランスをとらなくてはならない時のみとる事はあります。

 

私自身いろんなものを自分で実験はしてきてそれぞれの良さも認識していますが、

現在私達が抱えている「疲労 」にはかつてのビタミンの理論は通用しない事も実感としてもハッキリあります。

 よりシンプルに、無駄のないライフスタイルや医療でコンパクトな対応で疲労が解決できるものに変わって行ってほしいものです。

 


今回のテーマはいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。


タネ屋のマル

 

〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜

丸山  泰弘

薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

 

Twitterでカラダに影響する旬の情報を発信していきますこちらもどうぞ
@taneyakumaru