薬剤師が語る 生活のタネ

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今の時代はトリックスターが現れる?

トリックスターって何者?

 

近年トリックスターというキャラクターについてよく考えることがある

そこで今回はトリックスターについて私なりの見方を書いてみようかと思う

 

トリックスター (: trickster) とは、神話物語の中で、や自然界の秩序を破り、物語を展開する者である。往々にしていたずら好きとして描かれる。善と悪、破壊と生産、賢者と愚者など、異なる二面性を持つのが特徴である。

トリックスター - Wikipedia

 

トリックスター

詐欺師、ペテン師、いたずら者といった特徴があり

世界中の神話や伝承の中で登場するキャラクターで

物語の中では重要な触媒の役目がある

 

例を上げると

スサノオ(古事記)

孫悟空(西遊記)

愚者(タロット)

ルシファー(宗教)

コヨーテ、ウサギ(ネイティブ・アメリカン神話など)

峰不二子(ルパン)

ピエロ(シルクドソレイユなど)

日本の歴史では

  聖徳太子織田信長坂本龍馬などなど

 

 

 

詐欺師と表現されるのでその時点では悪者にされやすい傾向があるとは言える

 

しかし物語には欠かせない重要な存在である事は間違いない

 

 

過渡期に現れるスター?

 

過去の人物など見てみると

登場するタイミングは物語や時代の転換点の手前で登場してくる

 

今の世界を見渡すと

この役割を持っているのでは?となる重要な人物がいる

★トランプ★

と勝手に想像している

(因みにカードのトランプのジョーカーはトリックスター的なポジションだ)

 

何が本当か?

何をしようとしているのか?

想定不可能な行動と言動

しかし確実にモノゴトが動く

本人が凄いかわからないが新しいものが生まれてしまう

 

 

トリックスターはある物語の中で特定の役割をもつが

あくまでも概念としてのものである

当たり前だが本人に自覚などない

 

 

当事者同士は非常に大きな共感と敵意の狭間に曝されるので

非常に興奮度の高い関係でもあるだろう

しかし振り返ってみると、結果として成立してしまっている

トリックスターが成果を出すというより

そこにいて既存の世界を破壊することによって

交わらない二つの世界を融合してしまう触媒だ

だから結果的に名を残す「英雄」「スター」と

 

一番イメージしやすいのが坂本龍馬

そのものだ

同時代の西郷隆盛もそういう役割があっとのだろうか?

NHK大河ドラマでその当時の背景が壊れていく姿を薩摩という軸やフレームを通してどんな制度や枠組みが壊されていくか?西郷は廃藩置県を成し遂げた英雄でもある(個人の感想)

二人とも明治政府をつくった人物以上に私達の心の奥に刻み込まれている

 

 

世界中の神話には必ずと言っていいほど登場する存在

「神話の法則」「英雄の法則」などを見てみるといい

神話というものは世界中共通の役割を持ったキャラクターが登場する

これを日本人には馴染みがあるユング

潜在意識の元型(アーキタイプ)の一つとして位置ずけている

 

人類の潜在意識で共有している共通のキャラクターなのだ

 

 

トリックスター は何をする?

 

トリックスターの特徴は最初に上げたとうりだが

実際どんなコトをするのだろうか?

 

これは私の概念であるが

対立する二つの世界を縦横無尽に行き来し

それぞれの枠組みやシステムを破壊して

両方を融合させてしまう

 

一般的にとか、法律ではとか、システム上とか、倫理的に・・・

などと考えてしまっては行き来も出来ないし、

いい意味での破壊は不可能だ

だからそれぞれの世界の中心に入っているものには不可能な役割である

なので詐欺師やいたずら者などという性質が必要なのかもしれない

もちろん本人が詐欺師になろうとは思ってはいないだろう

 

 

自分の前に現れたら?

 

ユングも扱ったアーキタイプ

元型 - Wikipedia

神話や世界の話だけではない

人類の潜在意識に共通するもの

であるが故に、私達個人であったり家庭であったり職場であったり

様々なシチュエーションで登場する

 

個人であっても組織であっても

トリックスター的存在が登場するときは

やはり、大きな変化の局面を迎え、

その後はそれまでと全く違った在り方にシフトしていると言えるだろう

 

 

ある日メチャクチャな人間が(その場にとっては)現れて

職場は大混乱

その人は全てを的にするかにような行動を起こす

しかし、周囲は返って一致団結し

その人がいなくなった時には、それ以前よりも内部環境がまとまっていた

・・・こんな経験は誰でもあるのではないだろうか?

 

 

ここ5年以上、私が行く職場やイベントなどには

決まってと言っていいほどこの存在がトラブルを起こしているタイミングが多い

そして、この役割をしているのが発達障害の人だ

特にADHDの傾向を持つ人である

 

因みに、このADHDアスペルガーなどの特質はグラデーションてきにあって

私個人の認識では全ての人に同じ傾向の要素は必ずある

それが1の人もいれば30の人もいれば99の人もいる

典型的な特質が強いタイプは脳の障害として蔑視されるが

例えるならば特質が50を超えた方をADHDであると認定されるというだけである

私は脳の傾向とその度合いと考えている

 

 

日本はわからないが海外では年々ADHDは増えていると言われている

私の体感としても多くなっているようには感じる

そして医療の現場には、ADHDといって障害扱いする程ではないが

はっきり特質が現れて、行動パターンにも現れている人が非常に多いのは間違いないだろう

専門性が高くなれば高くなるほど活躍しやすいとも言えるからだ

 

 

しかし、接客やチームで作業を行うのは苦手なタイプが多い

私の主な仕事先は薬局である

そうすると女性中心の職場であり

なおかつ接客とういうコミュニケーションが基本になる現場である

 

私が呼ばれるタイミングは何故か決まってこの中にADHDの方が現れて

現場が混乱してしまっている時だ

特にコミュニケーションの関係で女性はこの人達に感情的に反発してしまう傾向は強いので私のようなものがちょうどいいのかもしれない

 

 

昔は職人気質だった私には、

ほかの人と同じく毛嫌いして排除しようとしていたのかもしれない

また、私がその方々と接する機会が異常なほど多いのは自分の中に同じ要素があって引きつけられてしまったのか?又は、ADHDの方々が特に持っている天才的なパフォーマンスに憧れ的なものを持っていたのかもしれない

いずれにしても私自身の変換点であったという事は間違いない

 

現場は不思議と常に誰か一人を悪者にすることによって団結力が強くなる

本能的な保身の行動なのだろうか

ADHDの傾向が強いと格好のマトとなる

 

 

ここで、振り返ってトリックスターのことを思い出してほしい 

その人の行動や言動に自分の琴線にふれ、怒りなどの感情が立ち上がって来た時、それはあなたの又はその場所での時空になるものまたは価値観を揺らがされている証拠

これこそトリックスターとしての本領発揮

 

安易に考えてもいけないが、こんな時、落ち着いたタイミングで客観的に眺めて見て欲しい

これは善悪の問題か?

解決するべき問題か?

もし問題だと思うならチャンス!

問題だと思うなら思考は自分の意識の枠組みの外に出て在るものの証拠だ

そう、問題だと思う事自体がが問題で、自分(組織)の器(フレーム)を広げるチャンスなのだ

 

目の前の事象を無条件に受け入れられたら自分自身(組織)の創造的破壊、相手は立役者

拒絶したら自分自身の価値観(フレーム)の強化で境界線を強く引く、相手は悪者

 

今、この変遷の時代だからこそ

私達の目の前に変化の媒介者が現れる

自分の人生という物語の登場人物であるトリックスター

勿論嬉しくない状況かもしれない

しかし、通り過ぎた時、このプロセスに感謝するだろう

私もトラウマになりそうな出来事が沢山あった

でも、今ではそれがあったからこそと感じる

 

 

ここで、

トリックスターADHDの話からサイコパスを連想する方もいるだろう

サイコパスは通称で心理学や精神医学のなかである特徴がある人を指している

どれも特徴が被ってしまうのでサイコパスの判定を参考に

サイコパス(精神病質者)に見られる共通した20の特徴 : カラパイア

このサイコパスADHDである方が非常に多いとの分析はある

アメリカではこのタイプの犯罪が多く研究されている

しかしADHDサイコパスとはならない

サイコパスは犯罪性が強い為身近にキャラクターが被る場合は決めつけづに気をつけておくことは必要だ

あくまでもADHDはグラデーションであり傾向だからだ

トリックスターサイコパスもキャラクターという意味では重なる部分が大きい

その為、最低限の注意は必要だ

日々のニュースを騒がせる異常犯罪はこのタイプの可能性はありえるからだ

 

 

時代の変遷とADHDサイコパスが因果関係があるかは分からないが

誰もが、誰かにとってトリックスターの役割をする可能性があるのも確かだ

人間は関係性の中でしか成長出来ない生命だからだ

誰かの成長の為に自分がその役割を果たすことは充分あり得る

 

 

この時代の過渡期であれば

自分も、組織も、地域も、国も世界すら変化せざるを得ない渦の中にいる

そうなると、誰の前にもその役割を担う役者が現れるかもしれない

でも現れた時は、せめて、自分がそのタイミングなのか?と問うてみる価値はある

 

今、世界にあるバウンダリー(境界線)が変わろうとしている

誰がその線を破壊するのだろうか?

 

 

 

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道化師 - Wikipedia

 

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タネ屋のマル

 

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丸山  泰弘

薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

 

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