こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
お盆の時期になりましたね。
東京では新暦の7月15日をお盆としているお宅もおおいのではないでしょうか?
という事で、15日の海の日がお盆の方もいて、17日の満月に中元節と見立てて丁度いいでしょう。
以前も書いたかもしれませんが、
お盆は「盂蘭盆会(ウラボンエ)」から来ています。
盂蘭盆会は原始仏教の仏陀の弟子から始まったとも言われています。
釈迦の弟子目連(もくれん)が、餓鬼道におちた母の苦しみを除こうとして僧たちを供養したという「盂蘭盆経」の伝説に基づきます。
お釈迦様の弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)という僧侶がいました。目連尊者には生涯にわたって他人のことを思いやることがなかった母がおりました。その母は亡くなった後に餓鬼(がき)の世界へと堕ち、逆さまに吊るされ苦しむこととなりました。
そんな、母の姿を見た目連尊者は、死後の母に食べ物や飲み物を与え、少しでも苦しみから解放させてあげようとしました。
しかし結果的に、母をさらに苦しめる結果となります。
お釈迦様に相談すると、「僧侶の夏の修行が終わる7月15日に僧侶を招きごちそう(百見)を振る舞い、供養すれば母を救うことができるであろう。」といわれました。その教えのままにしたところ、その功徳によって母が極楽往生を遂げます。
つまり「自分の母だけでなく、餓鬼の世界に堕ちてしまった沢山の人を救う気持ちで供養しなさい。」と諭したというお話です。
これが、盂蘭盆会の由来です。逆さ吊りの苦しみから救うための供養がもとになっているのです。
この夏の修行を夏安居(90日間)と言います。
本来の目的は、雨期には草木が生え繁り、昆虫、蛇などの数多くの小動物が活動するため、遊行(外での修行)をやめて1か所に定住することにより、小動物に対する無用な殺生を防ぐことである[1]。後に、雨期のある夏に行うことから、夏安居(げあんご)、雨安居(うあんご)とも呼ばれるようになった。
この安居のための居場所が、お寺の始まりともいえます。この時代の寺は修行者たちの居住する場所であり、現在のような仏様をまつる寺ではありません。
お釈迦様が安居を行った場所は、1回目が鹿野苑、2~4回目が竹林精舎、5回目が大林精舎、以降44回目まで所々不明のところもありますが、記録されています。
よく知られている祇園精舎は14回目から登場し、竹林精舎と祇園精舎がとにも計5回で、一番多く安居が行われた場所です。
祗園祭がいまの時期であるのと、お盆は密接に関わっていて、
お寺という存在もこれが原点であったとするならば非常に面白いものですね。
そもそも、先祖供養は仏教の概念には無いと言われています。
歴史的に見れば、中国に道教や儒教をベースとした政治が行われた後に仏教が政治に入って来た事から、道教や儒教の先祖供養の風習を吸収された社会をうまくとり込みながら発展していったのが仏教で、
日本ではその要素を受け継ぎさらに日本の文化の中に組み込まれて行きました。
では当の中国では、文化大革命により宗教要素は排除されてしまったため、影響がなかった香港と台湾で現在でも正月の次に大事な日ともされています。
台湾は特に道教なので先祖供養が重要でしょう。お墓を見ていると、沖縄のものと全く同じ形式になっていますので琉球王朝からの影響でしょうか。
またこの時期の慣習としての「お中元」も道教の影響のようですね。
中元は三元の1つで
三元(さんげん)とは、1年の中で上元(じょうげん)・中元(ちゅうげん)・下元(かげん)の3つの日の総称である。雑節とすることがある。(Wikipedia)
上元は1月15日で小正月に当たります。小豆がゆの日ですね。
中元は7月15日で仏教と合流して盂蘭盆会(お盆)に中国で進化
下元は10月15日です。日本では特に発展しませんが、中国では先祖供養だったよです。
どれも満月のタイミングになりますので、中元を現在に当てはめるのであれば7月ならば17日の満月の日に当たるのでしょうか。
さあ、お盆の食事といえば、ご先祖供養として食事でおもてなしをする反面、豪華なものではなく精進料理がメインになります。
修行明けの食事としても定番ですし、
厄除けや魔除けの意味合いとしても祭りが行われることからもカラダを清めるためにも殺生をしない食事としてなのでしょう。
精進料理には五辛や五葷を使わないのが一般的です。
五辛:にら,ねぎ,にんにく,らっきょう,はじかみ (しょうが,さんしょう)
五葷:仏家では大蒜(ニンニク)・小蒜(ヒル)・興渠(ニラ)・慈葱(ネギ)・茖葱(ラッキョウ)/ 道家では韮(ニラ)・薤(オオニラ)・蒜(ニンニク)・蕓薹(アブラナ)・胡荽(コエンドロ)
これらは神経を刺激して興奮させることから欲望や怒りなど隆起させる原因になりかねないため禁欲のために禁止しているケースが多いです。
実際、台湾では道教や仏教を厳格に守っていて「素食(スーシー)」のお店が結構多いんです。味は非常に美味しいんですが。
五辛や五葷を取らずにカラダの興奮性を制御する事はカラダをニュートラルに調整してくれます。
中元やお盆は満月の時ですのでカラダは大きな波に揺れますので、精進料理がその大きな波を干渉して調整してくれますね。
このお盆・中元が過ぎるとカラダの変わり目である土用に入ります。
カラダをニュートラルにしてカラダの変化(状態)に目を向けることで、肉体だけでなくこの時期転換期に入る精神も観察しやすくなるかもしれません。
梅雨寒が続く現在は胃腸が疲労している方も多いので刺激の少ない火を通した食事が精進料理としていいタイミングでしょう。
本格的なものである必要はありませんので、取り入れやすいマイルドな食事をいかがでしょう?
参考:
「お盆」は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」?意外なことばの意味と由来|日々の便り|【二十四節気・七十二候・節供・年中行事】暮らし歳時記
盂蘭盆会(うらぼんえ)とはお盆のこと?|葬儀・葬式なら【よりそうのお葬式】
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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