薬剤師が語る 生活のタネ

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【カラダのタネ】「美味しい塩」と「良い塩」と「必要な塩」は同じなの <Vol.1>

こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです

今日も私見たっぷりのタネをお届けします。

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今日は「塩」の話

 

自宅に塩が無い方はいないでしょう。

「塩」は当たり前のようにあるけど、塩味として意外はなかなか知られていない存在ですよね。

 

医療の現場だと、寒い時期は特に指摘されてしまう血圧にとって「悪者」とも扱われてしまっています。

 

 

近年は塩を見直す人が増えてきていますが、

いろんな物が出過ぎてよくわからなくなってしまいますよね。

 

今回は、第一弾として、購入する時に迷う

「海外の塩」と「日本の塩」

は何か違いはあるの?という視点から眺めてみたいと思います。

 

塩は世界中に存在しますが、

殆どは、「太古の海」が地形変動のなかで地中に取り込まれた事で出来ているものです。

 

◆地下に埋もれて結晶化したのが「岩塩」。

ヒマラヤの岩塩は日本でもお馴染みですね。

◆湖として残って、乾燥した時にとる「塩」。

最近はウユニ塩湖がイメージしやすいですね。

これらの場所から取れるのですが、状況としては作るのではなく採掘されるものです。

 

日本には太古の海は埋もれてないの?

あります!

でも日本はチョット事情が違って、温泉として組み上げられているものが多いですね。

 

では日本は「塩」をどうしているの?

今の朝ドラでも知った方は多いかもしれませんが、目の前の海の水を濃縮させて結晶化する「海水塩」です。

 

 

こう見てみると、採掘された「古代の恵み」と

目の前のフレッシュな「生命の恵み」と

大きく分けることが出来そうですね。

 

最近の嗜好としては、海外のものが大好きな日本人にとっては「岩塩」はすごく “カラダに良い” というイメージがありますね。ヒマラヤのピンク岩塩がその神秘的かつ恵みであるイメージを引き立てる役を果たしていますね。

 

そのせいか、岩塩は「ミネラル豊富」で「カラダに良い」塩というイメージが私達に浸透していると思います。勿論言葉の通りの存在です。

 

一方で、忘れられているのは、太古の海は地層に取り込まれて、岩塩自体も地層の一部になっています。

実際のミネラルを見てみると、現在の海水とは違い、周辺の地層との成分の出入りもあるためミネラルの比率が低くなっているものも多いです。

という事は、何処の国にどの地層から掘られたか?というだけでも全く内容が違い、尚且つその地層のどの部分から採取したものかによって全く成分が違うのは想像しやすいのではないでしょうか。

 

 

一般的に、ミネラルが豊富といった場合、

主にマグネシウムの事を指している事が多いです。

塩作りで一緒に出来る「ニガリ」がこのマグネシウムになります。

実はこのマグネシウムが豊富に入っているのは海水塩だけなんです。

海水塩を作りニガリも一緒に出来る日本やアジアの海岸線が「豆腐」という文化が発生する事にも繋がりますね。

 

逆に、岩塩が中心のヨーロッパではマグネシウムはエプソムソルトなどを使って補充していくようになる背景もありそうですね。

 

 

最近は、海水塩を又は自然塩をとりましょう!

といった言葉をいろんなジャンルからよく耳にするかもしれません。

これらの理由はそれぞれジャンル毎違うのですが、大まかには、NaClだけよりミネラルが入っていた方がメリットがあるいくつかの理由があります。

 

下の海水塩のミネラルバランスの写真を見てみると

f:id:maryuchian:20190202074021j:image塩の事典より

左側が海水のミネラル比率と昔の塩があります。

現在日本の海水から丁寧に作っている所は、濃縮した海水を最後平釜で炊いて水分を飛ばした戦前の平釜式と似た感じと思っていいと思います。

気になるのは右側の「ぬちまーす」の比率ですよね。

昔テレビで何度も登場していましたが、海水を霧状にして凍らせながら水分を抜く特許で、要は海水をそのまま粉にしてしまった凄い技なんで、比率は海水と同じになっています。

私も以前からよく使っていましたが、ミネラルが多いので、味はしっかりあるが塩っぱくなく、高血圧で減塩を指摘されている人にはオススメの選択肢の一つだと感じてます。

 

このように、味やカラダにとって、又は食材との相性を考えていくと、塩の数だけ相性の良いものと悪いものが考えられますね。

美味しい塩は、カラダや食材との相性の良さが反映しやすいです。

必要な塩はその目的や場面によってマッチングがかわります。

でもどれが良い塩でどれが悪い塩という事はなく、全て良い塩で素晴らしいものです。

 

あとは私達が、何とどうマッチングしていくかにかかっているかもしれません。

 

今回はミネラルを中心に塩を見てきましたが、他にも色んな要素がたくさんあり面白い世界です。

近年発酵食品が人気があり、人によっては菌の種類まで選ぶようなコダワリが発生していますが、

塩にも想像以上に多様な使い方があります。

皆さんの多様な選択を可能に出来るよう度々情報を発信していきますね。

 


今回のテーマ「塩」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。


タネ屋のマル

 

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丸山  泰弘

薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

 

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@taneyakumaru