薬剤師が語る 生活のタネ

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カラダの声に耳を傾けるとは 「観音という存在から考える」

こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです

今日も私見たっぷりのタネをお届けします。

 

 

今回は「カラダの声を聴く」とは何だろう?

ということを考えてみたいと思います。

 

先日読んだ本で、そうだ!この感じ!

と思って感銘していた内容がありましま。

 

今回は、この本の一節をヒントに「カラダの声に耳を傾ける」とはどんな事が考えてみたいと思います。

身体にやさしいインド―神秘と科学の国の「生きる知恵」

身体にやさしいインド―神秘と科学の国の「生きる知恵」

 

この本は、著者がインド周辺の放浪から紡ぎ出された内容ですので、リアルに響いてきます。

 

さて、本の内容に入りますが、

本書のアーユルヴェーダの項目にこんな下りがあります。

意識を含めた人体と、環境=宇宙との調和、

それがすなわち健康であって、乱れると病になる。

インドの医師は、患者のからだの奏でる音楽を聴く。

不調を見出すと「三本の絃」のチューニングにかかる。

その方法はいろいろだが、

古来最も重視されるのが食事である。

なぜなら、

環境は食事に収斂されて人体に摂りこまれるー。

それゆえに「食」こそが医薬の典型であるからだ。

本文より引用

ちなみに「三本の絃」とは、アーユルヴェーダで体質をカッパ、ピッタ、ヴァータの三つの性質に分けていり部分の事を指します。(東洋医学ならば木・火・土・金・水の「五本の絃」と表現できますね)

 

私達のカラダは楽器であるという。

生きているかぎり音がする。

呼吸・心臓・胃・血流・・・

具合が悪いとこの音が奏でるシンフォニーが乱れる。それ歪みをただすのが医者だと。

 

「三本の絃」の平衡が保たれないと「旬」のものを食べてもさらに狂ってしまうこともある。

アーユルヴェーダは食でそこを調整する。

スパイスだ。わかりやすく言えば薬だ。

 

インドでは、料理人の事をマハーラージャ(大王)というらしい。

だから家で料理をする女性は大王である。

 

家族のカラダが奏でるシンフォニーに耳を傾け

異常を察知し

料理で調和を取り戻してくれる有難い人

 

ということは家で料理を作ってくれるカミさんは、

神さんならぬ観音さまなんですね。

 

 まさしくカラダの声に耳を傾けている姿が見えてきそうです。

家族の医者はカミさんなんだ。

 

本書の内容から少し私なりの勝手な解釈を入れたらこんな感じでした。

 

ある音も無い音も聴いてくれそうですね。

 

 

ここでその姿を観音さまの事を考えながら私なりにカラダの音のフォーカスしてみたいと思います。

 

日本では観音菩薩として有名ですね。

中央アジアで発見された古いサンスクリットの『法華経』では、アヴァローキタスヴァラ(avalokitasvara)となっており、これに沿えば「観察された(avalokita)」+「音・声(svara)」と解されてもいます。観音菩薩 - Wikipedia

西遊記のモデルの玄奘は観音を「観自在」と訳すのが正しいとしたようですが、

 

私はカラダの声に耳を傾けるという姿勢は観音行を体現した

 

 

チベットの有名な聖者でヨーガ行者でもあるミラレパの姿が「観音」であり「観自在」で般若心経の

『色即是空 空即是色(くうそくぜしき)』を体現している姿と言われています。

f:id:maryuchian:20181023131412j:imageミラレパ - Wikipedia

 

絵や像はみんな耳を傾けているんですよ。

この姿は私にとって観音様の象徴のようにも感じます。

 

 

観音さまはもともとインド南端の現在のケララ州にあると言われているポータラカ山(補陀落山)にいたと言われています。このケララ州はアーユルヴェーダの聖地でもあります。

 

この補陀落信仰はアジア各地に広がり(日本も各地に多数)観音信仰が広まっています。

その一つの補陀落山チベットで、ダライ・ラマは観音さまの生まれ変わりと言われいるのはこの流れからもわかりますね。

 

 

ここで相田みつをさんの観音さまの詩を見てみたいとおもいます。

フォーカスしている点は少し違いますが非常に響いてきます。

 

「観音さまの心を」

           

赤ん坊の泣き声を聞いただけで
母親には赤ん坊の気持がわかる
そのときの母親は
子供にとっては観音さまだから

母親は子供の気持になりきるから
子供の訴えがよくわかる
母親は子供の声を
ただ耳で聞いているのではない
子供の声を
全身で観ているのだ
母親は子供の声を観るから
子供の観音さまだ

子供の気持がよくわかり
観音さまだった母親が
子供が大きくなるにつれて
子供の気持がわからなくなる
観音さまでは
なくなってしまうからだ
なぜ・・・・・・?

他人の子との比べっこ
そんとく、勝ち負け、競争心
教育投資なんていう
そろばん勘定が
母親の心を汚染してしまうからだ

世のお母さん方よ
そんとく離れた観音さまの心を
再び取り戻して欲しい
人間の作ったいまの価値観を
根底から
変えることのできるのは
いままで観音さまだったお母さん
あなた自身です

あなたにとって
一番大事な子供が
そんとく勝ち負けの
競争に疲れて
ある日突然
ビルの屋上などから
飛びおりないうちに-

飛びおりてからでは
おそいんです

 

相田みつを

 

今回のテーマにフォーカスして考えてみると、

ダライ・ラマは「民」の観音さま

あなたは誰かの観音さま

また、一緒にいる人があなたの観音さま

あなたのカラダはあなたが観音さまのこころをもって

耳を傾けてあげる事でカラダが救われる

のでしょう。

また大王もカラダのシンフォニーを聴いてくれています

自分のカラダは共創でできているのですね。 

 

今回は観音さまという存在を通してカラダの声に耳を傾けるということを考えてみました。

 


今回のテーマ「カラダの声」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。


タネ屋のマル

 

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丸山  泰弘

薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

 

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