こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
芸術は爆破だ!
でお馴染みの岡本太郎氏。
「太陽の塔」の制作にあたって岡本太郎が実行した事や言葉や考え方の中に、前回・前々回の内容から続きとして、気候変動やバウンダリーの変動から矛盾を乗り越えて新しいものを生み出すヒントがあるように感じましたので、とりあげてみます。
太陽の塔というと大阪万博ですが、私が産まれる前の出来事でしたので、メディアを通して知る程度でした。
しかし何が影響していたかわかりませんが、私には太陽のアイコンの様な存在として頭の中にありました。私だけでは無いはずです。当時万博に行った方の記憶には太陽の塔がアイコンの様に記憶されているのではないでしょうか?
この太陽の塔ですが、中には生命の樹というものを配し人類や地球の進化など多様な軸を使ってメッセージがあるようです。
太陽の塔は見る人によって違うインスピレーションがありそうですね。
そこで今回は、最近の本から岡本氏の「太陽の塔」を完成させるにあたっての言葉や行動を拾って矛盾を超えてカタチにしていくヒントを探ってみたいと思います。
岡本太郎氏は皆さんもご存知の通り、既成概念を壊していく中で表現する方でした。
でもただ壊していくのではなく、その先に生み出すことが前提になっていますので、見るものを魅了させる力があります。
私の場合、その様な部分にも引かれていたのかもしれません。
岡本太郎は自らの芸術思想を『対極主義』と名付けていました。
激しい対立や矛盾を同在させ、ふたつの極を引き裂いたまま把握する。
対立や矛盾は激しいほどいいし、不協和音は大きいほどいい。
新しい芸術は両極の緊張がもたらす火花からしか生まれない。
総合するな!妥協するな!中途半端なカクテルをつくるな!
価値観が正反対の二者が火花を散らすことで新たな可能性はひらける。それが真の調和だ!
などと考えていた様です。
太陽の塔の有機的な形状の中は幾何学的形状で構成されここにも対極のなかからの調和を生み出していたのですね。
プロデューサーでもあった岡本氏は空中展示に「矛盾の壁」をつくり展示を止められるなど緊張感の中で演出していたのも伝わってきます。
岡本太郎氏が太陽の塔を始め大阪万博に『矛』と『盾』の要素を見事に取り込み、対立させながら全体で見た時に非常に調和する世界を作り上げたところがユニークです。
また、大阪万博を「祭り」として表現し、太陽の塔が、モダンな建物を突き破り、古代の原始的な神の神像としての太陽でありランドマークでもあったようです。
ここにも岡本氏らしく、現代の既成概念を突き破るような原始的な個人と太陽の繋がりを象徴的に表現しているように見えますね。
さらに、有名人やヒーローにフォーカスせず「名も無き民衆」をテーマに広場の展示をし、"歴史をつくり、世界を背負っているのは名も無き民衆であり、世界は無名の人々が支えている"というメッセージを込めて、人間の生き方の多様さ、その素晴らしさと尊厳をなまなましく浮かび上がらせたい。としているところも「祭り」として主役を作らないで個々の個性にフォーカスするところが面白い。
彼の言葉の中に
「みんなが個性をぶつけあってこそ、真のハーモニーが生まれるんだ!とありますが
これがリアルに表現されています。
その結果として
五重の塔ではない日本。ニューヨーク、パリの影でない日本。
伝統主義の否定でもなく、西洋への憧れでもない新しい日本を作ろうととしていた。とあります。
現代の機械的なシシテムの中にあっても、代表者でない個人個人が自覚を持つ事で、調和を発生させようとしたのかもしれません。
日本人の新しい心の軸として太陽を象徴的にもちいたのでしょう。
そもそも「太陽」は岡本太郎の芸術観の象徴とか。
「芸術は太陽と同じだ。太陽は熱も光も、無限に与える。日向ぼっこしても、“おい、あったかかったろう。じゃ、いくら寄越せ” なんて、手を差し出たりしないだろ?」「芸術は無償・無条件であるべき」わ信条としていたことも太陽の塔を考える上でも面白いですね。
ダラダラと引用を書いてきましたが、
太陽の塔の背景を眺めてくると、今私達が対峙している局面では、意図せずとも対極的に物事が存在し火花が散りそうではないですか?
こんな時、通常は、自分にとって不都合な存在を排除しようとしてしまいがちです。勿論私の中にもそういう時は多いです。
しかし、対極にあっても刺激しあうなかで発生してくるものが彼の言うハーモニーや調和だとしたら、それこそ、ヒーローではなく個々人の自覚が、一見全く違い噛み合わないようでも、全体を構築する上での重要な要素であるといえそうですね。
古代の要素で言うならば、
水と火は打ち消しあうような存在ですが、間に釜があるだけで、別の次元のエネルギーを発生させる事ができるようなイメージでしょうか。
更に話がダラダラとしてきたので今日はこの辺で。
現在、太陽の塔の映画が公開されてます。
私はこれから見るので内容はわかりませんが、岡本太郎氏に興味を持たれたかたは見てみてはいかがでしょうか?
今回のテーマ「太陽の塔」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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