こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
今回は私自身が勘違いしていた「重湯」についてです。
私だけに限らず、重湯(おもゆ)のことをしっかり理解している方は減ってきているのでは?と思い、簡単に紹介いたします。
私の「カラダ予報」にも関連してくる事です。
絶妙なバランスのスーパーフード
先日のアーユルヴェーダ の旅で毎朝あった「赤米」の重湯(粥)
赤米の重湯は朝食で一番のオススメでしたので毎日いただいてました。
先ず、そもそも、「重湯(おもゆ)」はご存知ですか?
子供がいる方は皆さん作ったかもしれませんね。
離乳食として食べますからね。
重湯は「お粥」の一種です。
お粥には水分量の違いで何種類もあります。
①全粥(米の5倍の量の水で煮た固めの粥。五倍粥。一般的な粥。基準)
②七分粥(米の7倍の量の水で煮た粥。全粥が7割:重湯3割)
③五分粥(米の10倍の量の水で煮た粥。全粥が5割:重湯5割)
④三分粥(米の20倍の量の水で煮た粥。全粥が3割:重湯7割)
⑤重湯
①から⑤になるにつれて水分が多くなりシャバシャバなものになります。
本題の⑤重湯は濾した液体のみ(又は上澄みのみ)にするものです。
ゆるいお粥や重湯は病人食としてもよくつかわれています。
これからのシーズンでは風邪のときの食事としてもいいですね。特に発熱がある時に重湯はいいですね。
因みに私は全粥と重湯の名前を取り違えてました・・・
言葉ついでに、昔は、蒸した米を「飯」といい、水で煮たものを「粥」と呼んでいたようですので、現在私達がたべているご飯は「粥」として呼ばれていたようです。
参考に、下の写真はスリランカの蒸し米。筒の中に米を入れて蒸していました。スリランカではこれが日本の炊飯器にあたるもののようですよ。
赤米の蒸し米
赤米
アーユルヴェーダではお粥や重湯は水の比率だけじゃなく、米の種類や生米のまま使うか少し炒めてかなどによって全く用途が違うようなんです。
こんな事が数千年前から使いこなしていたみたいで驚きです。
今回のテーマの「重湯」ですが、
今年の夏に品薄状態が続いた経口補水液と同じ役割である事が分かってます。
ひとつまみの塩を加えた重湯ものは、でんぷん質(糖質)と塩分が絶妙なバランスで水分を体内に効率よく吸収出来るんです。
病人食として使われたお粥や重湯は過去のものとされてしまいがちですが、古くから残っているにはしっかりとした経験と理論の積み重ねがあったんですね。
また、通常の経口補水液と違うのは、中国医学で言えば「水穀の精」、アーユルヴェーダで言えば「プラーナ」「オージャス」などと関連してきます。要は生命をドライブさせるエネルギー(生命力)ですね。経口補水液としても使えるけど、それ以上にカラダにとって重要な役割も果たします。
その辺りのシステムは古代の叡智の中にいろいろ秘密がありますので、また整理してお伝えしたいと思います。
最近は低糖質ダイエットや絶食する方もいらっしゃいますが、カロリーは取らずにカラダの機能をしっかり発動させる方法は重湯などのテクニックの中に以外ありそうですよ〜
水分補給のみならず多様な側面でお粥をみてみたいです。
今回のテーマ「重湯」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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