こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです
今日も私見たっぷりのタネをお届けします。
本日もアーユルヴェーダの旅で考えさせられたことです。
「バランスをとる」という言葉からイメージする内容の私達とのズレです。
先日の記事でその内容を一度書いていますが、今回は「バランス」という事からくる日本人の習性的な部分にフォーカスして見たいと思います。
アーユルヴェーダなど古典医学を理解しずらい思考の癖 - 薬剤師が語る 生活のタネ
日本人の思考の習性?
これは、アーユルヴェーダに限らず私の仕事上多くの患者さんと話していく中で感じている部分ではありますので、割と多いのではないかと感じています。
実は、私も前回のアーユルヴェーダの旅に行くまで勘違いしていた部分なんです。
アーユルヴェーダでは陰陽五行思想などと同じ様に宇宙は5つの元素で構成されているとします。それらの組み合わせで3つの体質(ドーシャ)を表す性質が生まれていると考えます。
この3つの体質をベースに日常の食事やケアを考えていくのがベースになります。
このときに、「3つの体質(ドーシャ)のバランスをとりましょう!」という表現が常にあります。
アーユルヴェーダの診察では主に脈診でこのドーシャタイプと現状を診断されます。
そうすると例えば下記のようなタイプだと言われます。
アーユルヴェーダを知らない人には意味がわからないかもしれませんが、そこはまた改めて。
このサイトは比較的見やすいかもしれませんヴァータの特徴|アーユルヴェーダのドーシャ | Timeless Edition
これを念頭に、日常的に実際バランスをとろうと考えると下記の様にした方が良いのだろう!と考えてしまうんです。実際私は知識がない時はそう考えてました。
平均化する、平らにする、均一にする事がバランスが取れている、といった感じで。
全体として均衡が取れている事がバランスが取れているという感覚が近いのではないでしょうか。
東洋医学ではそう考える傾向があるので、古典医学に興味があるかたもそう考えがちかもしれません。
中国や日本の古い学問や宗教は「中」が大事という感覚がベースになって過ぎたるものを諌める傾向があるからかもしれませんね。
しかし、先日も書いたとおり、そうではないようですね。
アーユルヴェーダでは、バランスは特に一番多くを占めているものを重点的に見ていきます。
図の場合は、P(ピッタ)がメインになりますのでその量のバランスを中心に見ていきます。
勿論理解度が高くなってきたら総合的に見れるのでしょうが、第一歩はメインを見ていければ大丈夫です。
先ず第一歩で先ず個別に見る事から始めると、図のケースではP(ピッタ)をバランスとる事になります。ここでは私達の思考グセは比較的フィットしてきます。
多くなったり、少なくなった状態を真ん中(元の位置)に戻すします。
他の体質を気にしないと少し理解しやすいように感じます。
では、どうやって元に戻すの?
日常では食事が大事になります。
しかし、私達の普段触れている栄養学とはアプローチが全く違う為、一番難しい場面です。
栄養学の様に考えると、
多いモノはとらない様にして減らす。
少なくなったモノは積極的にとって増やす。
しかし、ここは栄養では無く体質ですね。
物質ではなく体質という性質の話になります。
ここがポイントで、アーユルヴェーダをよく物理学で説明される事が多い所以でしょう。
古くて新しいサイエンス
P(ピッタ)が多い場合も少ない場合も方法は同じなんです。
P(ピッタ)を意識してとることなんです。
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となる人もいるでしょうね。
性質なのでつかみどころがない部分ですが、逆を言えば量をコントロールする事など不可能ですね。
なので、肉体ー精神ー魂の全部のレイヤー(階層)で性質を整えると考えていくことになります。
- 物理学で言えば、量子力学などのように周波数を
- 化学で言えば、構成要素の電気的な偏りを戻す
- 心理学で言えば、シンクロ二シティを取り戻す
などと言えばいいのでしょうか?
- 肉体の材料の性質
- 精神の気の性質
- 魂のブループリント
これを本来ある「ホームポジション」「オリジナル」「原型」戻すために。
自然界にある正常なP(ピッタ)を取り込むことによって自分のP(ピッタ)の周波数を自然界のP(ピッタ)に波長を揃える、又は自然界のP(ピッタ)とシンクロさせると言った感触が、現代的に表現するならばいいのかもしれませんね。
実は、この考え方は古代のアーユルヴェーダに限らずアジアの医学は共通性が高いのです。
だから「日常の食」というものが非常に重要とされる所以なんです。
現代、私達にわかりやすく紹介されている部分は手軽に出来るように栄養学的アプローチの様に表現されていますが、実際には背景にこの様な世界観があるためなんです。
何故自然な植物がいいのか?、何故採れたてがいいのか?
この性質という部分に関係してくるからなんです。
では実際古代の医学でどの様に共通していて、そのシステムはどうなっているのかなどはまた改めて簡単に紹介したいと思います。
今回は日本人の思考グセという表現もしましたが、現代の科学と古代の科学が解離した結果ともいえます。
また、アーユルヴェーダは何より与えられた自分自身(個性)を大事にし、同じように相手もいたわるものでもあります。そういう意味では、個人主義でもなく、全体主義でもない、融合した世界観があるのかもしれませんね。
ここにこそアーユルヴェーダだからこそできる現代のサイエンスとして予防医学になりうると感じてます。
今回のテーマ「バランス」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。
タネ屋のマル
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丸山 泰弘
薬剤師、健康・レストランのコンサルタント
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