薬剤師が語る 生活のタネ

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快適生活は幸福か?それとも代償を伴ったか?

こんにちは
生活のタネをお届けするタネ屋のマルです

今日も私見たっぷりのタネをお届けします。


快適生活は私たちに何をもたらしてくれたのか?

 

今日は最近私の中で気になっている「快適さの弊害 」について今思うことを書いて見たいと思います。まだまだ答えが出ていないので、数回にわたっていろいろ模索してみようと思います。

 

快適さの弊害といっても話が複雑になってしまうので、カラダライフスタイルにフォーカスして考えて見たいと思います。

 

快適さは、私も勿論望まない人はいないと思われるほどに日常的な欲求ですし、その追及の上に私たちの生活が向上してきた背景がありますね。

心理学は詳しくはありませんが、この快適さ欲求の先は私たちの安心感・幸福感・将来の希望が複雑に入り混じっていますね。少なくても私の中にはその様な感覚が何処かにあるような気がします。

快適空間を売りにしたマンションや戸建てもどんどん進化して快適ライフという言葉も出来ていますね。私もマンションに住んで位いるのでこの快適さを手に入れたという表現になるのでしょうか。

 

マンションは、年間通して気温差も少なく、安定した環境を提供してくれます。

メンテナンスも定期的にしてくれますし、ゴミも管理人さんがちゃんと処分して下さいます。申し分無い環境です。

 

ここで、近年のアウトドアブームや体験型ツアー、スポーツジムブームいろんな動向を見ていると、みんな快適さを求めていたのでは?とちょっとは思いながらも、内心やっぱりただ快適を追い求め過ぎるのは何か違うんだな・・・なんて感じていました。

しかし、これは環境というものの性質なのではないか?と、日常の患者さんを見ながらこの数年強く感じています。

 

カラダにとっての快適な環境がもたらすもの

ここで、環境というワードが出てきたところで

カラダライフスタイルからの視点に絞って考えて行こうかと思います。

快適さとは、環境の快適さと表現してもいいのではなおでしょうか?

この「環境」という言葉は概念が非常に曖昧ですので、ここでは、字の通りに

主体である自分と、その外側(境界の)の取り巻きとの相互作用しながらの循環

としてみます。

で言ったら、

内部の部屋で考えたら家という建物を主人公とした内部環境(建材から見たら外)と家の外の自然環境

人でいったら

カラダという肉体そのものを主人公にした内部環境(構造から見たら外)と肉体の外側の住居環境と外出時の自然環境と言えます。

 

例えが正確とは言えませんが、上のような区切りで見たときに、家もカラダも中はホメオスタシス(恒常性)があり、一定の範囲で安定させてくれているように見えますね。

 

住環境を考えてみるとわかりやすいのですが、経年劣化や、近年の天候や自然災害など予期しない出来事も年々増加して、より強固な肉体としての建造物が求められてきます。

これは、外部が比較的安定しているときはなんの問題もなく、メンテナンスに意識を注いだりしなくなりますね。カラダもそうです。ここに外部からの想定外の刺激がやってくると、メンテナンスが出来ていない家やカラダは対応しきれないのはそうぞうできることでしょう。だからといってただメンテナンスだけに注力を向けてしまうと、ただより強固にとなってしまいがちです。

 

更に、主体を私たち人間に絞ってみると、安定した住環境にいながら、家の外の自然環境はより激しくなるという現状をみると、家の内部環境とカラダの外部環境は同一ですので安定し、その中にいる分には、体内環境は非常に穏やかに最小限の力でカラダを維持することが出来ます。完全に緊張が解かれていますね。リラックス状態ですね。

しかし、外出時など自然界や街の中は非常に激しく変動します。また、自分が移動することで環境は激しく変わり、特に夏場や冬場のビルの中と外では20度ぐらい違うのでは?と思うくらいギャップが発生しています。この状況下はカラダにとっては戦争状態とも言える程に緊張状態で、頑張って内部環境のホメオスタシスをフル活動させて必死に守っていますね。緊急時対応といってもいいくらいです。

 

ちょっと大げさな表現に感じるかもしれませんが、実際私達が感じる以上にカラダは疲労してしまっているようです。

でもこの疲労は単にストレス肉体疲労と言ってしまうにはニュアンスが違います。ストレスや肉体疲労ならば少し休めば復活しますが、緊急時対応は反応は無くなりますが、機能の変化は起きませんので一見症状を消しても内部は緊急対応状態で外部が安定するとまたリラックスモードに反転してしまいます。

 

一部の子供のアレルギー反応突発性の症状の一部はこの緊急時のプロセスで発生しています。

とはいえ、全体的には体内環境がリラックスモードですので検査や診察などではなかなか見つけずらいのと、今流行りの自律神経で言うと、副交感神経優位になっているので、良い状態という判断になってしまいがちです。

 

もう亡くなられてしまいましたが、安保徹氏も著者のなかで都市型生活の代償として毎回取り上げておりました。

医療の診察の場ではなく安保氏のような判断基準はなさそうですので現時点では自己管理の範疇になってしまうのかもしれません。

 

また、最近はカラダ予報でお知らせしているように、気圧が非常にカラダに影響を与えている状況があります。これは、屋内の快適さも関係なく私たちに影響してきます。体内環境の状態次第でこの刺激への対応が屋内にいても屋外での大きなインパクトとして緊急対応になってしまいますのでより複雑になってきていますね。

 

最近の世の中の流行りを見ているとこの都市型生活快適さの追求の行き詰まりなのか、集合無意識的にバランスを取ろうと働きかけているのだろうか?などと想像してしまいます。

 

紋切り型にこんな方法で全て解決しますよ〜などとは言えませんが、流行りやカラダからの訴えを見ていると、単にストレスがなく便利で快適な生活を続けることが私達の幸せにつながるのでは無いのだなと感じます。簡単に言うと先ずは生活の中でメリハリをつけていくアプローチが必要である事は確かでしょう。

 

みなさんは快適さを手に入れたらしあわせになりましたか?それとも弊害が出てきたのでしょうか?

 

是非カラダの許容範囲が広げ、レジリエンスの様な柔軟なカラダの体制にしたいですね。

 

次回はまた別の角度から眺めて見たいと思います。


今回のテーマ「快適生活は幸福か?それとも代償を伴ったか?」はいかがでしたか?
新しいタネの発見につながっていったらうれしいです。


タネ屋のマル

 

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丸山  泰弘

薬剤師、健康・レストランのコンサルタント

 

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